1950年代後半のアメリカの若者達の生活を、歌と踊りで綴るミュージカル映画。製作はロバート・スティグウッドとアラン・カー、監督はデビュー作のランダル・クレイザー、脚本はブロンテ・ウッダードとアラン・カー。
主演ジョン・トラヴォルタ、オリヴィア・ニュートン・ジョン。
共演ストッカード・チャニング、ジェフ・コナウェイ、ディディ・コンなど
ストーリー
1950年代後半。ダニーとオーストラリア人のサンディは夏休みに避暑地の海辺で知り合い、夏が終わる頃、再会を信じながら別れを告げた。
新学期ダニーはライデル高校の3年生になった。彼はグループのリーダーで髪にグリースを塗りクールにきめていた。仲間はケニッキー、ドゥーディ、ソニー、パッツィー。
一旦オーストラリアヘ戻ったサンディは、父親の仕事でライデル高校に転校した。お嬢さまのサンディは女性不良グループの「ピンク・レディース」のリッツォ、フレンチー、ジャン、マーティと知り合った。水と油だったが、何故か気が合い、泊まり合う仲になる。サンディの夏の恋の相手がダニーと聞いてリッツォらは魂消る。
ライデル高校が、ＴＶ局の主催する全米高校ダンス・コンテストの会場に指名された。応援団のチア・リーダーに参加したサンディはダニーと再会したが、ダニーはつい冷たい態度をとってしまった。
何とか元の鞘に収まりダンス・コンテストではペアを組む。ところが当日不良娘チャチャは強引に、サンディからダニーを奪って優勝した。サンディは激しい嫉妬に駆られる。
ケニッキーが負傷したため、ダニーが「スコーピオンズ」のリーダーとのカー・レースに出場することになる。サンディは人知れず見守っていたが、レースが始まると乗り出して応援した。そして見事ダニーが勝利する。サンディーは彼を愛していることを痛感する。
卒業式の日、ダニーはサンディーに合わせようとトラディショナルにイメチェンした。ところが今度はサンディーが、革ジャンで不良娘にイメチェンしたのだ。高校生活の最後に若者たちはいつまでも歌い踊った。
雑感
学園青春ミュージカル映画。
原作は71年からアメリカで上演されているミュージカル舞台。
筋書きは他愛無い青春ものだが、音楽がのべ24曲演奏されて文句なく楽しめる。
アイゼンハワー大統領時代でアメリカが最も平和だった時代。学生の青春というとWASPばかりが注目されがちだが、ダニーのようなイタリア系青年の青春も結構楽しかったのだ。社会に出てからは不況も来て大変だったろうが。
オリビア・ニュートン＝ジョンは、
想い出のサマーナイツ（※）
愛すれど悲し
愛のデュエット（※）
私はサンドラ・ディー
ウィー・ゴー・トゥギャザー（※）
の5曲を歌っている。優等生ソング「愛すれど悲し」がアカデミー歌曲賞にノミネートされたが、「愛のデュエット」の方が売れたし良かったのではないかな。（※）はジョン・トラボルタとのデュエット曲だ。
スタッフ
監督 ランダル・クレイザー
脚本 ブロント・ウッダード、アラン・カー
製作 ロバート・スティグウッド
音楽 バリー・ギブ(ビージーズの長男)、ジム・ジェイコブス
撮影 ビル・バトラー
キャスト
ダニー ジョン・トラボルタ
サンディ オリビア・ニュートン
リッゾ ストッカード・チャニング
ケニッキー ジェフ・コナウェイ
ドゥーディ バリー・パール
ソニー マイケル・トゥッチ
パッツィー ケリー・ワード
フレンチー ディディ・コン
ジャン ジェイミー・ドネリー
フランキー・アヴァロン（歌手） 本人
DJ エド・バーンズ
マーティ ダイナ・マノフ
カルホーン・コーチ シド・シーザー
マッギー校長 イヴ・アーデン