サイレント映画。南北戦争で北軍兵士に機関車と恋人を奪われた機関士が敵陣に潜り込んで彼女を取り戻すアクション・コメディ。製作・監督・主演はバスター・キートン
 

 

 

あらすじ

 
ジョージアに住むジョニーは婚約者アナベラがいる。南北戦争が起きて、ジョージアはアメリカ連合国に属したため、アナベラの兄弟が志願すると言うので彼も南軍に志願する。しかし汽車の機関手という職業のため、兵役拒絶になる。すると北軍が機関車「将軍」号とアナベラを攫ってしまう。ジョニーは「テキサス」号で追いかける。夢中になって追ううちに北軍の陣中に入ってしまう。ジョニーは司令部に潜り込みテーブルの下に隠れ、作戦会議を盗み聞きしてしまう。アナベルを救出して、「将軍」号に物資が運びこまれているのを発見したジョニーはアナベラを麻袋に詰めて貨物車に運び込み、「将軍」号を発車させた。ジョニーとアナベルは協力して北軍を振り切り、南軍駐屯地に到着する。ジョニーの報告を受けた南軍はただちに敵の集結地点を攻撃する。ジョニーは、角材で殴って気絶させた兵士が何と北軍の将軍だったことから、功績を認められ南軍少尉に任官された上で入隊を認められる。
 

 

雑感

 
世界中でこの映画がもっとも早く公開されたのは、日本の東京で年号が変わったばかりの1926年(昭和元年)12月31日だった。アメリカ本国ではグレタ・ガルボの「肉体と悪魔」が大ヒットしていて南軍の活躍をテーマにした「将軍」が封切られるのは2月になってから。しかも大幅な赤字に陥り、独立プロのバスター・キートンが映画製作を継続することは困難になる。再評価されたのは、1953年に再編集されてからであるが1954年にはパブリックドメインになってしまった。その後も何度も再評価されて、今やキートン最大の代表作となっている。

 
ほとんどのスタント・シーンでキートン自身の体を張った演技が見られる。とくに機関車上でのスタントは見ものである。
 

 

スタッフ・キャスト

 
製作 ジョセフ・シュネック、バスター・キートン
監督 バスター・キートン 、 クライド・ブラックマン
脚本 バスター・キートン 、 クライド・ブラックマン
撮影 デヴラクス・ジェニングス 、 バート・ヘイン
 
配役
ジョニー・グレイ   バスター・キートン
アナベラ      マリオン・マック
彼女の父親     チャールズ・スミス
彼女の兄      フランク・バーンズ
アンダーソン大尉      グレン・キャヴェンダー
サッチャー将軍   ジム・ファーレイ

 

 

 

キートン将軍(キートンの列車大追跡)The General 1926 キートン=シュネック製作 ユナイテッド・アーティスト配給 東和国内配給

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