放送されたウルトラセブンのエピソード(視聴率32.8%)だが、今や封印された話数だ。
演出は実相寺昭雄、脚本は佐々木守、特殊技術は大木淳。レギュラーのウルトラ警備隊の他にゲストとして桜井浩子が出演している。

 

あらすじ

 
若い女性が道で倒れる事件が頻発する。貧血と思われたが、白血球が極端に少なくなっており、共通の腕時計をしていたが、スペリウムという地球上にない金属が用いられ、その中に血液を結晶化する仕組みが埋め込まれていた。
アンヌ隊員が友人サナエに会いに行くが、サナエは彼氏とデートで弟シンイチと付き合わされる。その際、彼氏からもらったという時計を見せられていた。それがスペリウム時計だった。再度アンヌとダンはサナエと恋人サタケに会いに行く。しかしサタケはある建物の中に消えてしまう。
シンイチが学校で倒れたと知らせが入る。サナエの時計を勝手に持ち出して貧血になったらしい。サタケはその時計を手に入れて子供の血の純度が高いことを知る。実はサタケの一味はスペリウム星人で原爆実験で自分の星を汚染してしまったので、大量の血液を必要としていた。彼らは子供たちに無料で時計を配ることを思い付く。
しかしウルトラ警備隊が急行すると、スペリウム星人は巨大化してウルトラセブンと対峙する。夕焼けの戦闘シーンはメトロン星人の時とかなりダブっていたが、セブンは逃げるスペリウム星人を真っ二つに切り裂いた。
 

 

 

 

雑感

 
これを封印すべきか?封印解除して人々を啓蒙する必要がありはしないだろうか?
すでに日本中の多くの人間が放射能に被曝している。科学的にコントロールされた被曝ははたして安全なのだろうか?大阪湾に福島の汚染水を廃棄するというが、これは海に撒き散らして、海の生物を平等に汚染しようとすることだろう。人間に直接害は無くとも、それこそゴジラが登場するのではないのか。
ただ、実相寺監督がセンセーショナルに描きすぎたから、事態がややこしくなっている。もう少し洗練された表現なら被爆者団体も封印することはなかったのだろう。

 

吸血怪人 スペリウム星人 登場
 

 

ウルトラセブン 第12話 「遊星から愛をこめて」昭和42年12月17日TBS放映

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