監督・脚本:ニール・ラビュート
製作:ニコラス・ケイジ他
製作総指揮:ダニー・ディムボート他
オリジナル脚本:アンソニー・シェイファー
音楽:アンジェロ・バダラメンティ
撮影:ポール・サロッシー
美術:フィリップ・バーカー
衣装:ライネット・メイヤー
キャスト
ニコラス・ケイジ(「リービング・ラスベガス」でアカデミー主演男優賞)
エレン・バースティン(「アリスの恋」でアカデミー主演女優賞)
ケイト・ビーハン
フランセス・コンロイ
モリー・パーカー(「ひかりのまち」)
リーリー・ソビエスキー(「ディープインパクト」)
ラジー賞にノミネートされただけのことはある。
こんな映画を一時間半も見ていた自分を褒めてあげたい。
オリジナル版は、1973年英国製作で、クリストファー・リーや「黄金銃を持つ男」のブリット・エクランド(ピーター・セラーズの未亡人)も出演したカルトムービーだった。
リメイク版は、設定をがらりと変えている。
オリジナル版の主役はスコットランドの巡査部長だったが、新作ではカリフォルニア警察の白バイ警官だ。
スコットランド西部のヘブリディーズ諸島が、米国ワシントン州の個人所有島になっている。
旧作はリンゴの名産地で、新作は養蜂業を営んでいる。
(この作品を見て知ったが、蜂蜜も天候不順で不作になるそうだ。)
オリジナル版にあったエロティシズムが、リメイクには全くない。
これでは何のうま味もない。
ケイト・ビーハンやモリー・パーカーにも色気はない。
リーリー・ソビエスキーは美人だが、子役の頃のみずみずしさが失せた。伸び悩みだ。
共通点は多神教的ケルト伝説を背景に持ってきていることだ。
スコットランドならそれでいい。
しかしバンクーバーの近所で、妖精伝説には違和感を感じた。
舞台をカナダかアラスカに持って行った方が良かった。
あるいはキリスト教異端カルトの話にしてもよい。
何しろ良くなかったのが、知らない人が見ていても結末が読めてしまうことだ。
同じ結末でありながら、オリジナル版と違って、リメイク版ではどんでん返しになっていない。
ニコラス・ケイジはこのオリジナル版を愛していたのだろうか、
映画の製作に名を連ねたため、彼も大損をこいたであろう。
永遠のセルマ・リッター
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