確か大学2年の春だったと思う。シスコンより良い音がするという噂を聞きつけて、臨時収入があったのでステレオを一部新調することになった。隣の部屋に住んでいたKくんと秋葉原めぐりをして、アンプとスピーカーをサトウ無線で安く展示品処分していたのを見つけたので、ついに買ってしまった。

アンプはサンスイのAU-D707Extraで、スピーカーはダイヤトーンのDS-38x(細かい型番は忘れた)。DS-38は完全な型落ちだが、AU-D707Exは現行機の一世代前だったと思う。

 

 

プレーヤーとカセットは日立のシスコンのものをそのまま流用した。

スピーカーをカーペットに置いて鳴らしてみると30cmウーファーだけあって低音に迫力がある。ウーファーの振動する姿をしばらく感心して眺めていた。しかしアンプの音の違いはよくわからなかった。30歳になったころ、スピーカーの台と間隔、壁との距離をシビアにセッティングしなければ、そのアンプやソースの持っている最高の音は出てこないとわかった。しかし当時はブランドを替えただけですぐ音が変わると信じていただけに、拍子抜けしてしまった。

30cmウーファーだと音を大きく鳴らさないと面白くない。夜中に勝手気ままに良くジャズをズカズカ鳴らしたものだ。ところが隣のKくんがその都度うるさいと怒鳴り込むようになった。彼も良いセパレートコンポを持っていたが、ヘッドホーン派だったのだ。おかげで二人は私が翌年部屋を出るまで絶交してしまった。

 

はじめてのセパレート・コンポ

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