(☆)講談社刊の月刊誌「若い女性」に連載された、女性の結婚とその母の恋愛に関わる石坂洋次郎の原作小説を映画化した青春映画
岡田達門井手俊郎が共同脚色し、岡本喜八が監督した。
カラー映画で、撮影は飯村正

主演は上原美佐宝田明
共演は山田真二、水野久美、上原謙、三宅邦子

雑感

これは石坂洋次郎らしい作品だ。戦後の理想的女性が結婚に苦悩する姿を描いたものだった。
岡本喜八監督は、まだ新進監督だった故に原作のイメージを崩していない。

黒澤明監督の映画「隠し砦の三悪人」で衝撃的デビューを果たした女優上原美佐は、文化女子大学在学中で目鼻立ちがスッキリとして眉がキリリと上がった美人だった。
しかし、映画9本に出演しただけで実働2年で引退した。この作品は4本目に出演したものだ。一年違いの水野久美と比べても1960年までの出演作品数が少なすぎる。上原は、スカウトされたので演技力は全く上達せず(要するに大根だった)、本人も才能のないことを自覚して引退した。

田村奈巳が本名平野まゆみで出演している。カラー映像の保存状態は良くない。

キャスト

上原美佐  城山ゆり子
宮口精二  城山正雄
三宅邦子  城山はる子
手塚茂夫  城山義夫
星由里子  城山まり子
宝田明  金子大助
上原謙  金子勇作
沢村貞子  金子ふさ子
田村まゆみ  金子とも子

山田真二  矢吹健次郎
水野久美  川村秀子
横山道代  田村早苗
長岡輝子  下村の伯母さん
本間文子  下宿の小母さん
上田吉二郎  花島代議士

スタッフ

製作  金子正且
原作  石坂洋次郎
脚色  岡田達門、井手俊郎
監督  岡本喜八
撮影  飯村正
音楽  佐藤勝

ストーリー

城山ゆり子は、倉敷から上京して洋裁学校へ通う、健全な二十歳の女性である。ゆり子には、中学からの同級生矢吹という友人がいた。矢吹はその気があるようだったが、ゆり子には友人としてしか見ていなかった。
ある日、ゆり子は岡山県人会の学生パーティに出席した。そこで代議士が選挙活動を始めた。これを見て政治利用する場でないと文句を言った医学生金子大助にゆり子は関心を持つ。その後、ゆり子は大助と町で飲んでいたが、部屋に戻ると矢吹が待っていた。そこでゆり子は矢吹に気がないことをハッキリ言う。矢吹は、その後女子大生の川村秀子と付き合いだした・・・。

春休みに帰省したゆり子は、母はる子に大助のことを話した。母は何かを心配しているようだった。
東京の下宿に帰ると、矢吹が待っていた。矢吹は秀子と口づけしたと言い、ゆり子にも昼間から抱きついてきた。ゆり子は、矢吹を叩き出した。
新学期になり、医者である大助の父勇作が上京した。彼も、やんわりと交際に反対した。ところが、ゆり子には好感を持っていたようだ。
数日後には、ゆり子の許に今度は母はる子が上京してきた。はる子も大助の父のことを気に掛けていた。

夏休みに大助は、ゆり子を連れて帰郷した。しかし、ゆり子に突然母が倒れたという電報が届く。見舞いに行くとゆり子に母は、父と結婚する以前に勇作と愛し合っていたことを告白した。ゆり子は、何となく二人の間に関係があったことを察知していたが、若さゆえの潔癖で大助を遠ざけた。
しかし、事情を知っている父から「お母さんに大輔くんと彼のお父さんを一目会わせてあげなさい」と言われて、目が覚める思いをする。
大助と勇作が見舞いに来る直前に母は逝った。勇作の母ふさことゆり子の父正雄は、母の墓前で大助とゆり子の結婚を許す。

 

 

ある日わたしは 1959 東宝東京製作 東宝配給 - 上原美佐主演青春映画

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