Vシネマ等で活躍著しい三池崇史監督(中国の鳥人)の何とも形容のしようがない、フィルムノワール。
バイオレンス系Vシネマの二大看板、竹内力と哀川翔の初共演が話題だが、ラストの落ちには、そんなことも忘れてぶっ飛ばされた。
新宿のヤクザと中国マフィアの間で、大きな麻薬の商談が動き出す。
警察にもすでに内通者が潜入しており、城島刑事(哀川)の動きは封じられている。
しかし商談を阻止しようと、第三の組織が動きだし、中国マフィア要人の暗殺が相次いだ。
この謎の組織は残留孤児ジュニアのチームで、ヘッドの龍(竹内)は、中国ルートを横取りして、自力で国内にヤクを捌こうとしていた。
しかしヤクザの反応も早く、龍の身内が消される。
龍は中国マフィアとヤクザのパーティーになぐり込みを掛け、両勢力を粉砕するが、警察との銃撃戦で弟を失なう。
さらに城島の内偵により、ヤクを押収され、野望をうち砕かれた龍は、ついに城島の家族を爆殺する。
城島は辞表を叩き付け、龍との最終決戦に挑む、、、
☆
と言ってしまえば、ごく普通のVシネマ的復讐劇だ。
身内がやられて、最後に親分同士で決闘するという話。
しかし!これは歴としたフィルム映画である。
最後に大どんでん返しがあった。
果たして最後の5分は、ちょっとしたおちゃらけなのか?
それとも、最初の1時間40分が、ネタ振りだったのか?
本物のヤ○ザのみなさんが見ると、怒るだろうなあ。
でも、これで監督の三池崇史や脚本の龍一朗の実力云々は何とも言えない。
おそらく、両スターの顔を立てるのに、こんな結果しか無かったってことだろう。
何時の時代もオールスター映画は大変なのだ。
監督業にも進出している小沢仁志が龍の片腕を演じているが、これが渋い。
ストリッパー役の甲賀瑞穂がSM責めで殺されるシーンも凄まじい。
永遠のセルマ・リッター
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