「夕凪の街桜の国」という6年前のDVDがレンタル落ちで安く出ていたので、買い求めた。
好きな田中麗奈と中越典子が出ている反戦映画である。
 

訴えたいことはそれだけではない。
被爆者の子供にDNA異常が遺伝しているかも知れないことから来る結婚差別問題だ。
考えたことがなかったので、虚を突かれた思いがした。
遺伝については医学的には否定できないようだ。
それでも後天的に三大成人病が起きる確率と比べて、有意かどうかわからないのかな?
もちろん広島大学原爆放射線医科学研究所と長崎大学原爆後障害医療研究所、福島大学環境放射能研究所では日夜研究が行われているだろう。
とくに長崎は他人事ではないから、早期解明を望む。
 

ショックだったことは別にもある。
この映画を家族に見せてやろうと思ったが、みんなが拒否したと言うことだ。
差別がある事実を知るより、そんな事実すら耳に入れたくないのだ。
知らない方が幸せかも知れない。
でも私は知らないわけにいかない。損な性分だ。
 

あらすじ
映画はまず昭和33年の広島から描いている。

前半の主人公皆美(麻生久美子)は復興の進まない広島のあばら屋で母と暮らしていた。
ともに被曝しており、父と妹を失っていた。
弟の旭だけは千葉に疎開していて無事で、そちらで養子になっている。
ある日、皆美に原爆症を症状がとうとう現れる。
終戦後、一度も広島に顔を出さなかった旭が見舞いにやって来て、広島大学へ進学することを決めたという。
しかし皆美は入学式を待たずなくなった。
時代は変わって平成19年の東京。
旭(堺正章)は定年を迎え、最近挙動が不審である。
長女の七波(田中麗奈)は旭を尾行する・・・

 

原作 こうの史代(2004年文化庁メディア芸術祭漫画部門大賞)
監督 佐々部清
脚本 佐々部清、国井桂
配給 アートポート
 

出演
石川七波    田中麗奈
平野皆実   麻生久美子
打越豊   吉沢悠
石川旭(青年期)   伊嵜充則
利根東子    中越典子
太田京花    粟田麗
平野フジミ    藤村志保
石川旭     堺正章
 

映画受賞歴
第32回報知映画賞主演女優賞(麻生久美子)
第81回キネマ旬報ベストテン第9位
第62回毎日映画コンクール女優主演賞(麻生久美子)
第50回ブルーリボン賞主演女優賞(麻生久美子)
第17回日本映画批評家大賞作品賞、審査員特別賞(堺正章)

予告編

夕凪の街桜の国 2007 アートポート

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