筒井康隆1967年の原作小説を三度目の実写映画化。
アニメ映画化一回とドラマ化四回と合わせて八回の映像化だ。
原作の主人公芳山和子が母になり、娘のあかりは大学に合格するところから始まる。
ある日、和子は交通事故に遭い昏睡状態になる。
彼女が一瞬目覚めたとき、あかりに深町一夫へのメッセージを託す。
母が研究していた試薬を使い、タイムスリップしたあかり。
しかし行き着いた先は母が示した1972年でなく、1974年だった。
ケン・ソゴルが石丸幹二だとわかったとき、背筋がぞくぞくしてしまった。
1972年のNHKドラマ「タイムトラベラー」の平べったい木下清のイメージしかなかったが、
この映画のケンはかっこよすぎる。
安田成美との再会シーンも良かった。
仲里依紗はアニメの主役の時はどれだけ可愛いのだろうと想像していたが、
実は美人女優でなく、演技派女優だった。
ドラマやこの映画で見せる演技力は大したものだ。
今年はリチャード・マシスンの幻想小説「ある日どこかで」でリチャードとエリーズが出会って100周年である。
原作は1976年の作品で、1980年今は亡きクリストファー・リーブの主演(共演はジェーン・シーモア)で映画化されていまだに日米でカルト的人気を誇っている。
リチャード・マシスンの原作を遡ること9年前にすでに「時をかける少女」は書かれており、映像化も日本の方が8年早い。
われわれはタイムトラベラーの決して満たされることのない恋に憧れを抱くのだろうか?
監督 谷口正晃
脚本 菅野友恵
音楽 村山達哉
主題歌 いきものがかり 『時をかける少女』、『ノスタルジア』
出演:
仲里依紗:芳山あかり
中尾明慶:溝呂木涼太
安田成美:芳山和子
勝村政信:浅倉吾朗
石丸幹二:深町一夫
青木崇高:長谷川政道
石橋杏奈:芳山和子(高校生)
柄本時生:本宮悟

時をかける少女 2010 スタイルジャム

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