2004年01月21日(水) ☆☆☆☆☆
No.114
Directed by William Wyler
Written by Charles MacArthur, Emily Bronte (novel)
Produced By Samuel Goldwyn
Cast:
Merle Oberon …. Cathy Linton
Laurence Olivier …. Heathcliff
David Niven …. Edgar Linton
Flora Robson …. Ellen Dean
Donald Crisp …. Dr. Kenneth
Geraldine Fitzgerald …. Isabella Linton ◎
Hugh Williams …. Hindley
Leo G. Carroll …. Joseph, the servant at Wuthering Heights
エミリー・ブロンテの名作「嵐が丘」の1939年版。
アメリカで製作された。
ヒースクリフは孤児だったが、幼なじみのキャシーと将来を約束する。
しかし若い彼女は上流階級にあこがれ、エドガーと結婚してしまう。
ショックを受けたヒースクリフはアメリカへ渡る。
そして数年後、成功を収め金持ちになって嵐が丘に戻ってくる。
キャシーは偉くなったヒースクリフを見て、内心おだやかではない。
しかもヒースクリフはキャシーへの腹いせにエドガーの妹イザベラと結婚してしまう。
マール・オベロンは当時27才ぐらいだと思うが、キャシーってもっと精神的に幼いのではないかな。
原作では若い狂気を感じさせた。
それが映画では、やや老けた感じがする。
ヒースクリフ役のローレンス・オリビエについても同じことが言える。
主役の二人については少々違和感があった。
しかし素晴らしい助演者に恵まれた。
エレン役のフローラ・ロビソンやジョセフ役レオ・G・キャロルも良いが、
イザベラ役ジェラルディン・フィッツジェラルドが実に素晴らしい。
はじめに彼女が画面に現れたときは、あまり美人だとは感じなかった。
とくに印象が残らなかったのだが、ヒースクリフに恋心を感じてから、がらりと変身する。極端な変わりように同じ人物かと確認した。
マール・オベロンより彼女の方に狂気を感じた。この映画はキャシーよりイザベラである。
ジェラルディン・フィッツジェラルドがいなければ、この映画の魅力は半減していた。彼女は見せ場を持ってる人だ。好みの美人だし(笑)
アカデミー助演女優賞候補にもなったそうだ。
ジェラルディンも戦時中に女優としての活躍期が重なり、その魅力を生かしきったとは言えない。
おばあちゃんになっても出ているが、もう90才だ。お体を大切に。