最近、職人めいてきた森田芳光監督の法廷サスペンス。
鈴木京香、堤真一主演。
「心神喪失者の行為は之を罰しない。心神耗弱者の行為はその刑を減軽する。」という刑法三十九条に対する挑戦状だ。
池袋で夫婦が惨殺される。妻は妊婦だった。
まもなく、近くで一人芝居を演じていた俳優柴田(堤)が逮捕される。
彼はすぐ自白するが、裁判で奇怪な言動を取り始める。
早速、精神鑑定に移される。
鑑定人の前で柴田は多重人格の症状を見せる。
鑑定人は精神異常と判定を下すが、助手の小川カフカ(鈴木)はその結論に異を唱える。
やがて被害者の夫は少年時代に幼児を殺害しており、精神鑑定によって処分なし、となっていたことがわかる。

途中でトリックは見えてくるのだが、すでに裁判に入っており、立証手段が限られてしまう。
検察側が、どういう作戦を取るかが見物だ。
最終的には、もう一段どんでん返しがあり、非常に考えられた脚本だった。
二時間以上だけど、アキさせない。
鑑定人役の杉浦直樹、検事の江守徹、刑事の岸部一徳と脇役陣が癖のあるところを見せており、楽しめる。
堤真一も二重人格者を巧みに演じ分けており、好演。
実生活でも堤とパートナーと言われる、鈴木は残念ながらエロチックな場面がほとんどなく、そういう意味では詰まらないが、演技としては、まあまあ70点というところか。
でも幼児の死体シーンは人形を使っていたけど、それでもむごかった。あれは夢見るぞぉぉぉ