山村聡がスナックで薬を盛られ、犯人の乙羽信子が逮捕される。
裁判で犯人の告白が始まる。乙羽信子の夫が出征したまま行方不明になる。過去を思いきるために想い出の箱根へ旅に出た。そして雷雨の炭焼き小屋で伊豆肇と出会い、一夜の契りを結んでしまう。
しかし夫山村聡は生きていた。彼女は箱根でのことを黙っているつもりだった。そんなとき伊豆肇があの夜に起きた殺人事件の容疑者として逮捕される。
彼は犯人であるはずがない。彼女は悩み、ついに夫に告白する。しかし夫は裁判で証言するならば、お前と別れると言う。妻は一層悩むが、ついに証言台に立つ。
実は夫も愛人関千恵子を囲っていた。そのことを知り、妻は家を出る。
一方、伊豆肇もその夜のことがばれて婚約者沢村晶子と別れる羽目になる。
今度は伊豆肇から乙羽信子を責められる。
さらに夫は妻の勤めるスナックへ押し寄せる。酔った彼女はついに夫を殺し、自分も死のうと決意する。

 

監督 谷口千吉
脚本 新藤兼人
音楽 伊福部昭

 

後の八千草薫の旦那が演出して、後の乙羽信子の旦那が脚本を書いた倒叙もの。男の身勝手を批判しているが、山村聡のことはいさ知らず、伊豆肇に関しては気の毒な話だ。乙羽信子は好きで抱かれたではないか。あれで据え膳食わねば男の恥である。
乙羽信子は他の女優と違う。若い頃から、ちょっとした表情が光る人だ。
一方、台詞回しはさほどうまくないと思う。宝塚風味が一生抜けなかった。
しかし何より女優根性が違うと思う。沢村晶子利根はる恵は好きなタイプの女優だが、残念ながら女優根性では彼女とは比べようがない。乙羽信子は主役を張る顔をしている。
おばちゃん女優では夏川静江がスナックのママ役、瀧花久子が姑役で出ている。
映画の古さを感ずる場所はいくつかあったが、何より驚いたのは殿山泰司の毛がふさふさしていた。

 

誰が私を裁くのか 1951 大映

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