山村聡監督脚本、小林多喜二原作。
森川信、河野秋武、浜村純、木田三千雄、今成平九郎、花澤徳衛が搾取されるプロレタリアート。
平田未喜三、御橋公、山田巳之助が資本家の犬である。
他に山村聡、森雅之、中原早苗がちょい役で出演。
北洋漁業の蟹工船が函館から半年の予定で出航する。
蟹を捕ってその場で缶詰を作り、売りさばくのが仕事だ。
まだ季節は春だったが、海に出るとしけていて、遭難者が大勢でてしまった。
しかし現場監督は会社のノルマを果たすことしか考えておらず、見殺しにしてしまう。
これには作業員たちは団結して反抗した。
しかし駆逐艦初風がやってきて、首謀者は銃殺されてしまう。

船員の革命的反乱を描いた、エイゼンシュタインの「戦艦ポチョムキン」と同じようなテーマを扱う。
「蟹工船」は群衆劇になっていて、エイゼンシュタイン流のモンタージュ的な映像効果はあまり見られない。
アクションシーンはややスローだったが、演出ではなく、船上ロケであるため不安定になってスローに見えたのだろう。
こういう映画を見ていて、いつも思うが、現在ももこういう構図はある。
ドヤ街だけではない。
つまらない会社に入った新入社員はこういう目に遭うのだ。
ただし今はイヤなら、やめさせてもらえる。
でもやめたからと言って救われるだろうか?
この会社のどこがイヤか、この社会のどこがイヤか、自分の意見をぶつけてみたらいいのに。
思ったことを言ったらすっきりする。