エリア・カザン監督作品。
脚本はバッド・シュールバーグ。
マーロン・ブランドはボクサーだった。今は波止場のヤクザリー・J・コッブのやっかいになっている。
ヤクザは沖仲士の給料の上前をはねている。
そのことを警察に訴えられるのをおそれ、若い沖仲仕ジョーイを暗殺する。
神父カール・マルデンが立ち上がり、ジョーイの遺志を継ごうとする。
しかし結局、神父も暗殺される。
マーロン・ブランドは女子大生エヴァー・マリー・セイントと恋仲になる。
彼女はジョーイの妹だった。
ブランドは彼女から証言を求められ悩む。
ブランドの兄ロッド・スタイガーも殺され、ついに意を決してブランドは法廷に立つ。

この作品はバリバリの社会主義映画だ。
共和党のアイゼンハワー大統領時代への反動であった。
沖仲士は自治組織を持たず、ヤクザ組織であっても、ないよりあった方がマシと考えていた。
しかしラストでマーロン・ブランドが体力を振り絞って倉庫まで歩いて戻ったとき、ヤクザではない新しい組織の誕生を感じた。
労働組合だ。
日本でも港湾はヤクザ組織が牛耳っていたが、その部分も次第に小さくなった。
労働組合のおかげで、賃金が高水準にとどまり港湾競争力は低下している。
自分で自分の首を絞めているようだ。
エバー・マリー・セイントはこの作品のように若い頃が魅力的だと思う。
「北北西に進路を取れ」のころは、ベテラン女優で貫録が出てきたが、初々しさはなかった。
マーロン・ブランドは先頃亡くなったが、晩年は何を言ってるかわからない映画が多い。
若さ溢れる、この映画の台詞は聞き取りやすかった。
アカデミー主演男優賞(マーロン・ブランド)、助演女優賞(エバー・マリー・セイント)、監督賞、作品賞ほか合計8部門独占である。