小津監督にしては暗い悲劇である。
監督 : 小津安二郎
脚本 : 野田高梧 / 小津安二郎
企画 : 山内静夫
撮影 : 厚田雄春

キャスト(役名)
笠智衆 (杉山周吉)
有馬稲子 (杉山明子)
信欣三 (沼田康雄)
原節子 (沼田孝子)
森教子 (沼田道子)


音楽も最後の笠智衆の着替えの様子も、いつもの小津映画とかわらないが、この作品はとても暗い
暗い映画なのにいつもの音楽を流しているのは、頑固と言おうか。
ホームドラマは万能だ。いつものセットを生かして悲劇を撮ることもできる。
この映画は自分にとって他人事ではなかった。今の若い人がこの映画を「リアリティがない」というかも知れない。堕胎した娘が世をはかなんで自殺するなんてあるわけないと言うだろう。
しかし確実にあの時代の若者はこういう立場におかれ、ある者は姉のように一切母を無視し、ある者は妹のように自殺したのである。妹からしたら、父の実の子ではないと母に言ってもらった方が良かったのだ。父の実の子だったために、父の顔を潰しては、生きていられなかったのだ。
 

東京暮色 (小津安二郎監督) 1957 松竹

Related posts:


投稿ナビゲーション