2004年01月26日(月) 
No.123
監督 : 成瀬巳喜男
製作 : 藤本真澄
原作 : 林芙美子
脚色 : 田中澄江 / 井手俊郎 ◎
撮影 : 玉井正夫
音楽 : 斎藤一郎
美術 : 中古智
録音 : 下永尚
杉村春子 (倉橋きん)
見明凡太朗 (関)
上原謙 (田部)
加東大介 (板谷)
鏑木はるな (静子)
細川ちか子 (小池たまえ)○
小泉博 (小池清)
坪内美子 (岩本栄子)
望月優子 (鈴木とみ)
有馬稲子 (鈴木幸子)
沢村貞子 (中田のぶ)
沢村宗之助 (中田仙太郎)
芸者上りの倉橋きんは何より金が第一で、高利貸しをやったり不動産の売買をしていた。
昔の芸者仲間たまえは近所の旅館で仲居をやって生計を立てている。
息子清がひとりいるが、未だプータローだ。
しかもどこかの妾といい仲になってしまった。
とみは近所の会社で雑役婦をやって貧しい生活をしている。
競輪やパチンコが大好きでたまには勝つこともあるが、だいたいいつもからっけつだ。
だから麻雀屋に勤める娘幸子にせびっている。
のぶは亭主と飲み屋をやってる。
のぶは子どものある二人がうらやましくて仕方がない。
これから子供を作るんだと意気盛んだ。
きんは、旧友たまえやのぶにも金を貸していて、きっちり利子をとりたてる。
また若い頃きんと刃傷沙汰を起こした、関が会いにきても相手にしない。
しかし田部から会いたいと手紙を受けると、彼女はうきうきと化粧して男を待った。
だが田部は金を借りに来た。
きんはたちまち冷くなる。
幸子は母とみの言うことも聞かず、中年の男と結婚することに一人で決めていた。
無視されたとみは、酔いつぶれた。
幸子はとみの留守に部屋に入り込んで荷物をまとめ、新婚旅行に出かけた。
北海道に就職する清は、いい仲だった栄子と別れの酒をくみ交わした。
子供たちは母親のもとを離れたが、清を上野駅へ見送ったたまえととみは、子供を育てた喜びに充実感を覚えるのだった。
きんは関が警察へ捕まったと聞いても、私は知らないと冷たく云いすて、不動産物件を見に出かけた。

凄い!
杉村、細川、望月、沢村の四婆パワー全開だ。
一番若い望月が一番はしゃいでる。
杉村の冷めた目が印象的ね。
それから最大の収穫は藤山愛一郎夫人の細川ちか子だ。
品の良いおばさんで、昔は相当浮き名を流したことと思う。
しかし息子を思いやる気持ちの表出は一番だった。
お金持ちの奥方というだけでは済まない、演技力を感じた。
脚本もイイ。
林芙美子の三つの短編「晩菊」「水仙」「白鷺」を織り合わせて、一本の映画を作るワザには参った。
母として女として中年過ぎた女がいかに生きるか、
考えさせられる映画だった。
坪内美子がちょい役で出ていた。
ちょうど「浮草物語」を見たばかりだが、あれから19年経っていた。
化粧が変わったから、前もって情報を持っていなければわからなかったかも知れない。