貧しく鳩を売る少年と彼をめぐる人たちの物語。60分あまりのシスター映画である。
大島渚監督のデビュー作。
 

あらすじ

 
少年がつがいの鳩を売っていた。高校二年の京子がその鳩を買った。
少年は正夫という中学三年生、病気の母と障害者の妹との貧しい三人暮し。帰巣本能を利用して、回収した鳩を繰り返し売っていた。数日後、京子の鳩も一羽逃げ出して正夫の家に戻ったが、傷がもとで死んだ。
正夫の担任教師秋山は彼の就職先を探していた。秋山は京子と知り合いになる。京子の父が経営する光洋電機は、地方の中学生しか採用しない。秋山の生徒を思う気持ちは京子の兄勇次らを動かし、光洋電機は東京の学校からも採用することになった。
しかし、正夫は不合格となった。勇次は、鳩売りによる詐欺が原因だという。秋山は悲しかった。
それを聞いて正夫は鳩小屋を壊した。詐欺を知らされた京子は、鳩を勇次に猟銃で射殺させた。

 

雑感

 
底辺の貧困・格差家庭から不正が生まれる。その連鎖を勇気を持って断ち切らねば、関係者は誰も幸せになれない。
この映画を見ると、映画を見てること自体が申し訳なくなる。

 
当時「愛と希望の街」という題名を大島監督は嫌がっていたそうだが、なかなかどうして皮肉の効いた良い題だ。
 

スタッフ・キャスト

 
監督・脚本 大島渚
製作 池田富雄
撮影 楠田浩之
音楽 真鍋理一郎
 
配役
正夫 藤川弘志
くに子 望月優子
保江 伊藤道子
秋山 千之赫子
京子 富永ユキ
勇次 渡辺文雄
久原 須賀不二夫

 

愛と希望の街 1959 松竹 大島渚監督デビュー作

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