杉の柩」は、ラブストーリーの仮面をかぶった財産目的の犯罪譚である。そのドラマ化としては理想的演出であり理想的脚本だ。ポワロ長編のドラマ化は見掛け倒しであることが多いが、この作品はミス・マープルものに近い完成度である。もう少しポワロの登場回数を減らせば、もっと良かった。これは女性のドラマなのだ。

 

あらすじ:
エリノアロディは婚約中の身だ。彼らは病身の伯母ウェルマン夫人のもとへ行った。そこには庭師の娘メアリーが、ドイツから見違えるように美しくなって、帰ってきた。すると早速ロディは、メアリーに手を出してしまう。
その夜、ウェルマン夫人が急死する。事件性があったにもかかわらず、医師はもみ消す。
エリノアが、ウェルマン夫人の全財産を受け継ぐことになった。エリノアは屋敷にメアリーを招待するが、メアリーは毒殺されてしまう。

 

 

エリノア(エリザベス・ダーモット・ウォルシュ)は主役級の顔立ちだが、日本人好みではない。
メアリーことケリー・ライリーに注目したい。ジュリー・デルピーとテイタム・オニールを足して二で割ったような顔だ。決して美人ではないが、演技力は相当ある。もう少しドラマで、生きていてほしかった。今後、この女優は成長するだろう。覚えておこう。
ホプキンス役のフィリス・ローガン(「秘密と嘘」)は日本でも少し有名な人である。誠実そうな顔の裏に邪悪なものを潜ませる、悪女には適役だ。ただし主任警部モース「カインの娘たち」で見たときより、顔が短くなっていた(笑)あのとき、どうしてこんなおばさんが、こんな色っぽい役で出てくるのか不思議だったが、今日のこの顔は好きだ。この二日間、声優にはピンと来ないことが多いが、弥永和子のアフレコはぴったりである。

 

スタッフ
脚本 デビッド・ピリ
原作 アガサ・クリスティー
演出 デビッド・ムーア
撮影 マーティン・フューラー
音楽 クリストファー・ガニング
制作 マーガレット・ミッチェル

キャスト
ポワロ  デビッド・スーシェ (ベルギー人の探偵)
エリノア  エリザベス・ダーモット・ウォルシュ(主人公の独身女性)
ロディ  ルパート・ペンリー・ジョーンズ(元婚約者、ナチス支持者)
ドクター・ロード  ポール・マクガン (田舎の医師)
ホプキンス  フィリス・ローガン(通いの看護士)
ウェルマン夫人  ダイアナ・クイック (裕福な老婦人、病床にある。)
メアリ   ケリー・ライリー (庭師の美しい娘、留学帰り)
マーズデン警部  ジャック・ギャロウェイ (地元の警官)

名探偵ポワロ 「杉の柩」 2003

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名探偵ポワロ 「杉の柩」 2003” への3件のフィードバック

  1. 杉の柩(名探偵ポワロ)

    NHK-BSホームページ
    (´ヘ`;)ハァ。今日も本題に移る前に。。。
    この日は放送1時間前から視聴録画準備万全でした。余裕をかまして、WOWOWで放映していたルパン三世を見ていたくらいでした。
    しかし、、、眠ってしまったんです。
    視聴録画準備万全だったのだから、眠ってしまっても普通は問題ないのですが、問題はYuseumの持っているBSデジタルチューナーがポンコツだということ。平時でも突然、画像や音声が止まってしまうことが度々起こるのです。(BSアンテナが共同アンテナなのが問題なのかもしれない…

  2. BS2「名探偵ポアロ」

    昨日の「ナイルに死す」に続き今日も「ポアロさん」の新作を見てしまいました。もっとも昨日は途中からだったので、なんだか良くわかっていないんですが、男女の愛憎劇っていうのがコテコテでもろ好みです。昔ピーター・ユスチノフがポアロさんを演じた「ナイル殺人事件」…..

  3. 『杉の柩』 名探偵ポアロ

    この夏のNHKからの最大の贈り物、第二話。
    原作を読んでるはずだけれど、すっかり内容を忘れていたので、楽しめました。
    正直『ナイルに死す』のつくりは興ざめな部分が多かったのだけれど、今回は良かった。
    法廷のシーンと回想、そして時間を争うポアロの活躍。最後の犯人と対峙するシーンなどは息詰まる展開でした。悪役にはとても見えない俳優が演じた悪役が、意外性があってよかったかな。

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