もう古くなった映画だが、レンタルDVDが出ていたので見てみた。
モンタナの峡谷の実に美しい映像美を堪能させてもらった。
古ビデオでは、こうはいかない。(アカデミー撮影賞受賞)
ロバート・レッドフォードの監督第三作。
実話に基づく釣り映画だが、日本だったら、釣りバカ日誌にしてしまうところを、実に詩情豊かな作品に仕上げた。
笑ったり泣いたりする映画ではないが、しみじみとさせられる、良い映画だ。
モンタナの牧師マクリーン家の子供たちは小さい頃から自然に親しみ、父親から釣りや詩を教わり、豊かに成長していった。
悪ガキと交流するようになっても、いつも兄弟は一緒だった。
高校の頃、兄弟は周囲の制止を振り切って、ボートでの激流下りを成功させる。
この体験を通して、二人の絆は一層強さを増した。
やがて兄ノーマンはダートマス大へ入学して街を離れるが、数年後、就職試験の結果を待つ間、モンタナに戻ってきた。
弟ポール(ブラッド・ピット)は新聞記者になっていた。
弟は正義感が強く一匹狼で、辛辣な記事を書く一方、賭事が好きで借金も多く、数多くの敵を作っている。
彼は自分の信念を曲げることの出来ない人間であり、兄にさえも助けを求めなかった。
久しぶりに父と兄弟は、釣りへと出かける。
ポールのフライフィッシングの腕は、もはや芸術の域に達していた。
しかし同時にその完成された美は、蜻蛉のような儚さも感じさせた.

素晴らしい家族の映画だ。
モンタナのようにインディアンとの忌まわしい想い出が強く残る土地は、自分の身を自分で守る世界。
したがってファミリー意識は、ただものではない。
そんな古いファミリーの一つを、繊細な詩情と美しい自然に乗せて描いている。
どんなに愛情が豊かなファミリーに育っても、心の孤独な子供はいるもの。
そういう子供の破滅への道のりをブラッド・ピットが押さえた演技で演じきり、深く印象に残る。