フランコ・ゼフィレッリ監督(ロミオとジュリエット)の自伝的要素のある作品。
主演はジョーン・プロウライトだが、共演はシェール、ジュディ・デンチ、マギー・スミス、リリー・トムリンというおばさんたち大活躍の映画だ。
脚本はジョン・モーティマーとフランコ・ゼフィレッリ。
フィレンツェに暮らすイギリス人ジョーン・プロウライトは独身初老の夫人。
戦争で恋人を失い、以来ひとり身を続けている。
彼女は勤め先の社長に息子ルカを押しつけられる。
英国大使夫人だったマギー・スミスや絵描きのジョディ・デンチ、大金持ちのアメリカ人シェールらに援助され、ルカはすくすくと育つ。
ファシストが勢力を持ち始めて、イタリアはドイツに近づき、ルカもオーストリアの寄宿舎学校に移る。
五年後、イタリアは参戦し、イギリス人は強制収容所に移される。
イタリアへ舞い戻ったルカとプロウライトは、再会を喜ぶまもなく引き離される。
しかし彼女たちは、なぜかすぐにホテルに移動させられた。
マギー・スミスは、自分がムッソリーニとお茶を飲んだことがあるからだ、と喜んだ。
実はシェールが裏から手を回し、ホテル代も負担していたのだ。

監督が実際に起きた話を大幅に脚色したと思われる。
少しできすぎの感はある。
「ライフイズビューティフル」と同様に連合軍のイタリア侵攻シーンで終わるが、こちらは泣く映画ではない。
イギリス映画らしい、のほほんとした味わいのある作品だ。
イタリア人のイギリス人に対する憎悪が大戦中に大きくなったようだが、その当たりを詳しく書いて欲しかった。
両国民はよく知っているだろうが、第三者にはよくわからないことがある。