良い映画だ。
木下恵介監督、
新藤兼人脚本、
原節子主演。
佐野周二の名演が光る。
佐田啓二も若々しく、二人とも小津作品よりのってる。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD27119/index.html
見たバージョンは、この解説と最後の場面で違う。
最後は駅へ急ぐ原節子佐田啓二が車で送っていくところで終わっていた。
どちらがディレクターズカットだろうか?
後のユニオン映画(テレビの制作会社)の原型のような映画。
お嬢様と成り上がり社長の恋の物語だ。
ホームドラマで佐野周二佐田啓二は光る。
シリアスな映画と違い、演技が生き生きしてる。
一方、原節子はこの映画の場合、非常に難しい役だ。
財産目当てに婚約して、表情を無理に作って、婚約者である佐野周二と接している。
それが最後に大どんでん返しになる。
新藤兼人のシナリオは今さらながらうまいなあと、あきれている。
原節子佐野周二が去って初めて本心に気づくあたりは絶品である。
それまではうじうじと過去の男のことを思い出して、佐野周二のことなど好きではない、お金のために結婚するのだと肩肘張っていた。
最後は泣けちゃう。
しかしその気づきの場面での原節子の演技に対する、木下監督の演出には納得いかなかった。
手を口元に持っていく演技だが、意味がわからなかった。
もっとも当時としては、また華族の人にはそれが自然だったのかもしれない。
村瀬幸子がバーのマダムで好演。
名前は知らないが、原の祖母役で出ていた人も良かった。
品の良い婆さんで罪の意識もないだが、口を開くたびに成り上がりの佐野周二の胸に突き刺さるような一言を言うのだ。
原の母親役・東山千栄子は意外と目立ってなかった。