1987年アカデミー賞外国語映画賞受賞作品。

19世紀中頃、ユトランド半島の小さな漁村にある牧師と二人の娘が住んでいた。牧師は大変敬虔な人で小さな教団を持っていた。娘は二人とも美しく、姉マチネはスウェーデンの士官ロレンスに妹フィリパはパリの有名な歌手パパンに見初められたが、二人は父に一生仕える人生を選択する。
やがて時は過ぎ1871年になった。父は亡くなり、年老いた二人は近所の老人を介護しながらそんな老人ばかりの教団を守っていた。そこへパリコミューンで家族を失ったバベットがパパンの紹介状を持ってやってくる。バベットは姉妹よりはるかにやりくり上手であり、姉妹だけで暮らすよりも貯金が増える始末だった。
そしてさらに14年がたち、すっかりバベットは田舎の生活に慣れた。しかし教団員たちは最近年老いて気が短くなり、言い争いが絶えない。そんなときバベットがパリで買ってもらっている宝くじ10000フランが当たった。姉妹は当然バベットがこの金でパリに帰るものと思っていた。しかしバベットは亡くなった牧師の命日にこのお金を使って晩餐会を開かせて欲しいと二人にお願いする。

どんなにけんかをしていても、美味しいものを食べたら誰でも幸せな気分になる。
また一流の料理人は一流の表現者だった。
最後に落ちも付いて、面白くまとまった映画だった。
ずっとスウェーデンに押されているが、デンマーク映画もなかなか捨てがたい。

 

ちなみにこの教団では過度の美食は罪だったと思う。だからこれは最後の晩餐なのかも知れない。

 

監督・脚本 ガブリエル・アクセル
原作 アイザック・ディネーセン

 
配役
ナレーター : ギタ・ナービュ
バベット : ステファーヌ・オードラン
マーチーネ : ビルギッテ・フェダースピール
若き日のマーチーネ : ヴィーベケ・ハストルプ
フィリパ : ボディル・キュア
若き日のフィリパ : ハンネ・ステンスゴー
牧師 : ポウエル・ケアン
ローレンス : ヤール・キューレ
若き日のローレンス : グドマール・ヴィーヴェソン
アシール・パパン : ジャン=フィリップ・ラフォン

 

バベットの晩餐会 1987 デンマーク

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