NYで8人の学者が百科事典編纂のため、ある財団の研究所にこもって何年も仕事をしていました。しかし長い間こもりすぎたため、変化する新語に対応できません。言語学者のポッツは研究所を飛び出してフィールドワークに出かけました。あるキャバレーに入ると美しいストリッパー・オシェイがジーン・クルーパ・オーケストラに合わせてドラム・ブギーを歌っていました。彼女の話す俗語に興味を持ち、彼は研究所に来てくれるように頼みました。ギャングのライラックの情婦である彼女はなかなか相手をしませんでしたが、しばらく警察から身を潜めなければならなくなったので、研究所に潜り込みました。そこでポッツと七人の小人ならぬ老教授との奇妙な共同生活が始まりました。
そして若いポッツとオシェイは次第に近づき恋仲になりました。しかしギャングからオシェイに連絡が入り、ニュージャージーでポッツと挙式を挙げると言って移動するように言われました。実は現地でギャングが花嫁を奪って代わりにライラックと結婚させるためです。法律では夫婦間での不利な証言が認められないので、オシェイの口封じのためにムリヤリ結婚するつもりなのです。はたしてポッツと七人の学者はギャングに襲われ、花嫁を奪われ、泣く泣く研究所に帰っていきました。ところがその研究所にも追っ手のギャングが現れ、ポッツと七人の学者の運命は風前の灯です・・・
何か日本映画「舟を編む」のような導入部分だが、日本軍が切羽詰まって戦争を始めようかというときに、アメリカでは白雪姫を翻案して現代風おとぎ話を作っていたのだから恐れ入る。ビリー・ワイルダーの原案らしい。
絶頂期のゲーリー・クーパーとやや地味な顔付きのバーバラ・スタンウィックの組み合わせはなかなかバランスが良い。ゲーリー・クーパーとしては同年「ヨーク軍曹」でアカデミー賞主演男優賞を取ったから、この作品では欲を出さずバーバラに花を持たせた。残念ながらアカデミー賞主演女優賞にはノミネートされただけだった(受賞したは「断崖」のジョーン・フォンテーン)。ダナ・アンドリュースはデビュー間無しでこのあとスターへの階段を駆け上がっていく。
監督 ハワード・ホークス
脚本 ビリー・ワイルダー他一名
音楽 アルフレッド・ニューマン
配役 バーバラ・スタンウィック
ゲーリー・クーパー
ダナ・アンドリュース
ジーン・クルーパと彼のオーケストラ