文科省に廃校取消の約束を反故にされ再び廃校の危機を迎えた西住みほ(CV渕上舞)の大洗女子学園。生徒会長の杏(CV福圓美里)が取り付けた条件は戦車道連盟をバックにつけ、島田流家元の娘島田愛里寿(CV竹達彩奈)率いる大学選抜と対決して勝てば学園の存続。しかし大学選抜は社会人選抜を倒した強豪だった。大洗には黒森峰学園、聖グロリアーナ、プラウダ学園、アンツィオ高など強豪校が援軍に付く。
前半の30分ほどを(大洗+知波単)連合軍×(聖グロリアーナ+プラウダ)連合軍の親善試合、続く30分を文科省から学園艦廃止を命じられ陸上に上がった様子、そして最後の1時間を掛けて大学選抜との試合をみっちり描いている。真ん中の30分が息抜きになっているが、風紀を取り締まるべきそど子がやさぐれたり、杏が思いの外行動派の政治家だったりと意外な側面が見られる。
大学選抜の戦車は高校選抜より新しく、戦中から開発されていて戦後になって活躍した世代が中心である。中でも愛里寿の乗っているのは英国の巡航戦車センチュリオン、部下たちが乗っているのは米国のM26パーシオン、そして秘密兵器として米国の重戦車T28、ドイツのカール自走臼砲を用意している。
戦闘シーンの見所はカール自走砲を如何に退治するところと、高校選抜が遊園地に誘導され周囲を囲まれるが、ウサギさんチームが起死回生の脱出策を思いつくところだ。一見、雑魚としか思ってなかったチームや学校が大活躍するところは感動する。
しかしラストのセンチュリオンとの対決シーンは期待したほどには興奮しなかった。やはりTV版のような素晴らしいラストに勝つのは難しい。
また一人一人見せ場を用意したのだが、なにせ大勢出演しているから、外国人が見て誰が誰か区別が付かなくてわからないんじゃないか。
日本人が見るときも前もって予習は必要だ。
なお、BDで再生する場合、画像もそうだが、音響を良い状態で聞くと良い。多少砲弾の音がうるさいがヘッドホンでも構わない。
劇場では今年になって椅子が振動する4DXでも上映したそうだ。