聖杯戦争に参加していた衛宮士郎はアサシンの傷つき、サーヴァントのセイバーを失ってしまう。だが士郎は愛する間桐桜を守るため、決して戦いを止めようとしなかった。
第一部に続いて須藤友徳が監督、キャラクターデザイン、総作画監督の三役をこなす伝奇アニメ映画。
あらすじ
セイバーとバラバラにされた士郎はイリヤに出会う。しかし、士郎が義父切嗣のことを尋ねるとイリヤは何も言わずに立ち去る。
士郎は遠坂凛に会い、今後の聖杯戦争を戦う方針を相談するため自宅に誘うと電話が掛かる。電話を置くと士郎は家を飛び出す。
士郎は桜の兄間桐慎二に呼び出された。慎二は、サーヴァントのライダーを従え、桜を捕らえていた。士郎はライダーに殴り飛ばされるが、体を入れ替え慎二のナイフを叩き落とし、桜を救い出した。
窓から凛とアーチャーが乱入してライダーを撃退するが、慎二は敢えてライダーを戦わせようとする。そのとき桜は叫ぶ。するとライダーの魔力が増大する。凛は、ライダーのマスターは桜だと気づいた。
慎二に従わない桜に怒った慎二は、桜に謎の薬品を浴びせかける。活性した体内の刻印虫に魔力を吸われた桜の魔力は急激に枯渇したのだ。ライダーは封印されていた魔眼の力を解放し、士郎たちに石化の呪いをかける。
凛に襲いかかる黒い球体から庇った士郎は、黒い物体の持つトゲに貫かれる。これを見て取り乱した桜にも、トゲが刺さる。
士郎が目を覚ますと、言峰綺礼が神父を勤める教会だった。負傷した士郎と桜は、凛とアーチャーに教会に運び込まれ、綺礼の治療を受けた。
綺礼は、桜の一命を取り止めたもののいずれ暴走し自滅すると言う。凛は、聖杯戦争に無関係の人間を巻き込む桜を殺害することが、魔術師の務めだと言い放つ。綺礼は「実の妹でもか?」と凛に問うた。
士郎は驚くが、凛は殺すつもりで桜が休む部屋に向かう。そこには既に桜はいなかった。
士郎が桜を発見する。士郎は「たとえ桜が自分を許せなくても俺が桜を許し続ける」と桜の手を取ります。
翌朝、イリヤに協力を仰ぐことにした士郎はアインツベルン城に向かったが、イリヤとバーサーカーは間桐臓硯とアサシンに襲撃されていた。
バーサーカーとアサシンの戦いの最中、セイバーが変わり果てた姿セイバー・オルタとなって出現した。戦闘に突入したセイバー・オルタとバーサーカーの対決は壮絶なものになった。
今度はアサシンがイリヤを攫おうとする。アーチャーはアサシンを抑えるが、セイバー・オルタの穢れに動きを封じられた。
一方、セイバー・オルタに攻められたバーサーカーは遂に力尽き、影に取り込まれる。
セイバーは姿を消し、アサシンが再びイリアと士郎たちに襲い掛かってくるが、アーチャーが助けに両者の間に割り込む。
安堵したのもつかの間、影が爆発し、士郎は左腕を喪失する重症、アーチャーは棘に貫かれて瀕死に陥る。アーチャーは躊躇いも見せずに左腕を切り落とし、移植を終えて消滅しました。士郎を衛宮邸で出迎えた桜は、士郎の左腕の負傷と、イリヤと凛を伴ってきたことに驚きます。
士郎を治療した凛は、士郎の布を左腕に巻いた。これを取るとアーチャーの力が暴走して士郎は死ぬと言う。
桜は、士郎の部屋を訪れて「守るといってくれたのは家族としてですか?女の子としてですか?」と尋ねる。そして自分を抱くよう求めました。
しかし桜の影の異変に気がつく。
士郎と桜が肌を合わせた翌朝、士郎は大量殺人のニュースを聞き危機感を募らせる。
桜は夢の中で、おとぎの国の城で幽霊が残した飴玉を食べようとした。すると「精が出るな」という声がした。声の主はサーヴァントの一人ギルガメッシュだった。
桜は夢を見ている間、道行く人を殺してその肉を食べていた。ギルガメッシュは桜を殺害しようと、無数の剣で桜を貫いたが桜は死なず、逆に桜の影にあっけなく飲み込まれた。
凛に叩き起こされた士郎は、街で大量殺人が街で起きていること知る。桜を慌てて探しに出ると、桜は玄関脇で血まみれで倒れていた。桜を治療した凛は、外見は無傷でも、筋肉が一度完全に断ち切られており、それから察するに一度死んでいると言った。
士郎は臓硯に呼び出され、「桜の影を殺してほしい」と言われた。臓硯は影こそがが聖杯の中身であり、桜を媒体として現れることを明かす。
士郎に臓硯はさらなる災厄をもたらすまで猶予がないと説得する。帰宅した士郎は、一旦は桜を殺害しようとするが、手を下せない。桜は、士郎をこれ以上苦しめないために、衛宮邸から立ち去る
慎二は、間桐家に帰って来た桜で性欲を満たそうとするが、桜は拒絶する。そして桜が「慎二なんていなくなればいい」と思うと、突然現れた黒い帯が慎二を刺し殺す。「影」は冬木市全体に拡大し、桜はとうとう「影」と同化して闇落ちしてしまう。
雑感
エッチだグロいだと前評判は凄かったけれど、あまりエッチでもグロくもなかった。それが証拠にこの映画はあくまでPG12だ。
それよりバトルシーンが凄かった。完全に作画解放をしていた。あれを見るだけでも値打ちがある。
スタッフ
原作 奈須きのこ/TYPE-MOON
キャラクター原案 武内崇
監督 須藤友徳
脚本 桧山彬(ufotable)
キャラクターデザイン 須藤友徳、碇谷敦、田畑壽之
総作画監督 須藤友徳
音楽 梶浦由記
キャスト
衛宮士郎 杉山紀彰
間桐桜 下屋則子
間桐慎二 神谷浩史
セイバー 川澄綾子
遠坂凛 植田佳奈
藤村大河 伊藤美紀
言峰綺礼 中田譲治
間桐臓硯 津嘉山正種
ギルガメッシュ 関智一
ライダー 浅川悠
アーチャー 諏訪部順一
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 門脇舞以
真アサシン 稲田徹