監督 : James Mangold
製作 : Douglas Wick / Cathy Konrad
原作 : Susanna Kaysen ○
脚本 : James Mangold / Lisa Loomer / Anna Hamilton Phelan

 

Cast:
Winona Ryder (Susanna)
Angelina Jolie (Lisa) ○
Clea DuVall (Georgina)
Brittany Murphy (Daisy)
Elisabeth Moss (Polly)
Jared Leto (Tobias Jacobs)
Jeffrey Tambor (Dr.Potts)
Vanessa Redgrave (Dr.Wick)
Whoopi Goldberg (Valerie)▲

 

大好きな、ペトラ・クラークの歌う「ダウンタウン」が主題歌である。
だからと言うわけではないが、良い映画である。
 

1967年スザンナは自殺未遂をして、精神病院に入れられる。
そこではリサ、デイジー、ジョルジーナ、ポリーらが暮らしていた。
リサは病棟の親分で八年も入院している。
デイジーは拒食症、ジョルジーナは虚言癖、ポリーは子どもの頃の顔のやけどのショックでおかしくなっている。
そんな彼女たちを看護婦のヴァレリーやウィック医師が、時には厳しく時には優しく見守っている。
 
リサを中心にして夜見回りの目を避け、パーティーを開く。
みんなのカルテもあって、それぞれ自分のカルテを読む。
楽しいひとときだ。
 

やがてデイジーが退院する。
リサとスザンナは病院を脱出してデイジーの家に匿ってもらう。
リサはデイジーがファーザーファックの犠牲者でありながら、自分自身も楽しんでいると、面と向かっていってしまう。
デイジーは翌日首つり自殺した。
泣き叫ぶスザンナを尻目にリサはデイジーの持ち金を盗み、一人フロリダへ向かう。
 

スザンナは病院に戻り、ヴァレリーの勧めで日記を書き始める。
医師にも協力的でついに退院許可が出た。
しかしそこへリサが帰ってくる。
リサはスザンナの日記を取りあげ、リサやジョルジーナ、ポリーについて辛辣に書いた部分を読み上げ、彼女を責める。
しかしスザンナは冷たく言い放つのだ。
「おまえはもう死んでる。誰も構ってくれない」
リサはかっとして、手に持つ注射器を腕に刺そうとしたが、ジョルジーナが止めた。
 

翌日リサのもとへ別れを言いに来たスザンナ。「私は死んでないよね」「わかってるわ」
スザンナは一人旅立つのだった。
 


 

彼女らは、大人になることを拒否している。
大人になることを自覚して一歩一歩成長していくことが出来るなら、すぐにも退院できる。
だが途中の段階で彼女らは横ばいしている。
スザンナが水風呂に入れられ、バレリーはそこから自分で出てみなさいと言った。
スザンナは出られなかった。
大人になることを拒否していたのだ。
そんなスザンナも、実際に首をつった死体を目の前にしたら、死ぬことがいかに恐ろしいことか、わかってしまう。
 
しかしリサは、デイジーの首つり死体を見て何も感じなかった。
そこでスザンナは、自分がリサとは違う人間なんだと自覚する。
これが契機となって、スザンナは優等生に変身し、ものを書くようになった。
この映画は後に小説家となったスザンナの自伝である。
 

「カッコーの巣の上で」と比較して、コスチュームに60年代の雰囲気があまり感じられなかったし、最後のスザンナとリサの対決シーンはご都合主義に感じた。
その点だけ残念。

17歳のカルテ(2000)米

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