森鴎外の短編である。

お玉は、女房を亡くしたと言う末造に囲われた。
精力的な末造に満足していたが、ある日末造が女房持ちだと知って、ショックを受ける。
そして飼っている小鳥を狙っていた、蛇を殺してくれた、帝大医科の学生岡田に心を奪われる・・・

高峰秀子のセクシーシーンが話題の作品だ。
ギリギリまで胸を露出して、東野英治郎に愛撫される。
芥川比呂志に移っていった心をカモフラージュするためだが、哀しい女心を魅せている。
浦辺粂子のヌードシーンもある。
これは果たして必要だったのか・・・
二人は同じ傘を持っていることで正妻と妾はそれぞれの立場を悟る。
その時の上から二人が傘を回しているシーンは、のちに「張込み」(監督野村芳太郎)の傘回しのシーンに生かされたのだろう。
小田切みきもお手伝いさんを好演している。
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配役:
高峰秀子(主人公お玉)
東野英治郎 (玉の旦那・末造)
浦辺粂子 (末造の妻・お常)
芥川比呂志 (学生岡田)
宇野重吉 (学生木村)
三宅邦子 (玉のお隣の師匠・お貞)
田中栄三 (玉の父親善吉)
小田切みき (お手伝い・お梅)
浜路真千子 (末造を恨む子連れ女・お竹)
飯田蝶子 (やりてばあさん・おさん)

雁 1953 大映東京

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