当時盛んに制作された脳の怪物が登場する作品(白黒映画)。映画「ヒドゥン」の元ネタとも言われる。
監督ネイサン・ハーツはネイサン・ジェランという名前で「シンドバッド7回目の航海」などのハリーハウゼン特撮作品の監督をしている。

 

あらすじ

 

研究所に勤務するスティーブとダンは異常な放射能を感知したことから謎の山へ調査に赴く。そこには洞窟が出来ており、内部を調査中にダンは脳だけの存在であるアラウズ星人ゴールにより放射能光線で焼き殺され、スティーブは憑依されてしまう。
スティーブの婚約者サリーはスティーブの異変(昼間外で急に体を求めてくること)に気付き、父に相談する。父も異常を確認し、警察に届けるか否かを相談していると、別のアラウズ星人ヴォルがテロリストのゴールを倒すために夜の8時にサリーの家を訪れると約束する。その間にゴールに乗っ取られたスティーブは、強烈な放射能光線により旅客機を焼き落とす。
約束の時間にヴォルは現れ、ゴールの弱点は24時間に一度肉体から外に出て酸素を補給しなければならない点だと説明する。そして飼い犬ジョージに憑依してゴールが外に出てくる瞬間を見つけるから、そこでゴールのローランド裂を破壊して殺してくれと言う。その頃、研究所に保安官がスティーブを訪ねる。ダンの死体が発見されたためだが、スティーブは保安官も殺してしまう。
スティーブは核実験場で核爆発を自在に起こして見せ、米軍将校を放射能瞬時にして放射能光線で焼き殺し、将軍を脅迫する。そして世界各国の首脳を前に地球人全体を奴隷にすると宣言する。
しかしスティーブは24時間休む暇が無く、研究所に帰って仮眠する間に、ゴールは体内から離れて、酸素を補給する。その様子を外から飼い犬ジョージが眺めていて、今だとテレパシーでサリーに伝えるが、サリーは保安官の死体を見た恐怖で声を上げてしまい、ゴールも気が付かれる。サリーはゴールに襲われるが、騒ぎに目覚めたスティーブにローランド裂を破壊してと叫び、スティーブは近くにあった斧で烈を叩き割る。ゴールが死んだのを見て、ヴォルはアラウズ星に去り、すぐ隣に保安官の腐敗死体があるのにスティーブとサリーは激しいキスを交わすのだった。

 

雑感

 

スティーブが責任を取るか否かは裁判次第だが、既に三人を光線で殺し旅客機二機を墜落させて世界中を脅迫して敵に回したのに、能天気なハッピーエンドには流石に草生える
脳生物は気色悪いと思っていたが、眼を手で書いていたので、笑ってしまった。
ロバート・フラーが出演しているが、すぐ殺される。

スタッフ・キャスト

監督 ネイサン・ハーツ
製作 ジャック・マルケット
脚本 レイ・パフューム
音楽 ウォルター・グリーン

配役

科学者スティーブ  ジョン・エイガー
婚約者サリー    ジョイス・メドーズ
サリーの父     トーマス・ブラウン
同僚ダン      ロバート・フラー (TV「ララミー牧場」)
教授/アラウズ星人の声 デイル・テイト

 

遊星から来た脳生物 The Brain From Planet Arous 1957 Marquette Production 製作 Howco International 配給 (日本未公開作品)

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