2003/10/15(Wed) 23:56
監督 今村昌平
脚本 山内久
撮影 姫田真佐久
音楽 黛敏郎
出演 長門裕之 吉村実子 三島雅夫 小沢昭一 丹波哲郎 山内明 加藤武 殿山泰司 西村晃 南田洋子 中原早苗
戦後の横須賀青春物語。
米軍の残飯の払い下げを受けて、豚の飼料にして、豚を育てる商売をヤクザが引き受けた。
長門は組の一番の下っ端。丹波哲郎の子分で腕は立つが、気が小さい。
長門の恋人が吉村実子である。
彼女は堅気になりたいが、長門は愚連隊の生活を気に入っており、二人の間はしっくり来ない。
吉村は腹が立って、米軍相手に遊びほうける。
ある日、ヤクザを殺してしまい、死体の処分に困り、豚の餌にしてしまう。
そうとも知らずに、その豚を食った丹波は血を吐く。
一方、組の連中も仲間割れを始め、豚の取り合いが始まる。
最後は繁華街のど真ん中で撃ち合いだ。豚も逃げだし、人々を踏み潰してしまう。
☆
長門裕之は、この頃が役者として最高の時期だ。
良い監督に引き立てられ、体当たり演技を見せる。
吉村実子はデビュー映画だが、最初から違ってたな。
おそらく天才なんだろう。
南田洋子は、吉村と比べると完全な脇役。
丹波哲郎はコミカルな味を出している。
今村昌平の初期作品だが、本来の粘っこさはまだ出てこない。
豚と軍艦 1961 日活