日活映画にしては変わった作りの映画。
前半はとても良かったのだが、後半はだれてしまったのが残念。
学生信次が不良娘冬子と出会ったのは外人クラブ。
そこでやり合う白人と黒人の間に割って入ったのが冬子。
そして踊り狂っていた。
その姿にうっぷんを晴らし信次は冬子に一目惚れするのであった。
互いに接近して、ある日お互いの影の一面を見せ合おうと約す。
信次は冬子をバーへ連れて行った。彼の母がそこのマダムで夜な夜な別の男と寝ていることを明かす。
しかし冬子は激しく踊り狂うだけであった。
しばらくして彼女も自分の正体を明かした。
実は暴力団親分の娘で親に背き、日々ヤクを打ち、外人相手に寝ていたのだ。
前半はフィルムノワールの音楽映画の乗りであった。
ロックンロール以前のジャズ系の音楽だ。
日活映画を見直した。
それだけに冬になってからの静かな北海道の修道院シーンは音楽的にもクラシック中心で残念。
原作がそうなっているのだからしょうがないが。
監督 前田満洲夫
脚色 星川清司 山中耕人
原作 黒岩重吾
企画 浅田健三
撮影 間宮義雄
出演
山内賢 (鈴掛信次)
和泉雅子 (間柄冬子)
丹阿弥谷津子 (信次の母)
小高雄二 (黒眼鏡)
藤竜也
松尾嘉代
二本柳寛 (冬子の父)
落葉の炎 1965 日活