シリーズ第三弾。
今夜も英国版DVDで鑑賞。
後期のポワロものは意外に掘り出し物が多いのだが、ドラマでは如何か?
Directed by Dan Reed
Novel by Agatha Christie
Screenplay by Peter Flannery
Cast:
David Suchet … Hercule Poirot
Jemima Rooper … Norma Restarick
Clemency Burton-Hill … Claudia Reece-Holland
Matilda Sturridge … Frances Cary
Tom Mison … David Baker
James Wilby … Andrew Restarick
Caroline O’Neill … Nanny Lavinia Seagram
Peter Bowles … Sir Roderick Horsfield
Lucy Liemann … Sonia
Haydn Gwynne … Miss Battersby
John Warnaby … Inspector Nelson
David Yelland … George
Zoe Wanamaker … Ariadne Oliver
ある日、ポワロは取り乱した若い女性の訪問を受ける。
彼女はノーマといい、人を殺したかもしれないと言う。
しかし彼女は、ポワロを見て「年を取りすぎている」と言って、逃げ出す。
実はオリバー夫人がノーマとその二人のルームメートのパーティーに招かれ、そこでノーマから相談を受けて、ポワロを紹介したのだ。
その後、ノーマの乳母だったミス・シーグラムがナイフで腕を切って、死んでいるのが発見される。
自殺という報告だったが、ポワロは腑に落ちない。
ポワロがノーマの父を訪ねているとき、オリバー夫人は暴漢に襲われる。
昨日の「鳩のなかの猫」は原作を少し改編していたが、この作品はさらに大きく改造している。
ドラマの前半部分は良かった。
主役ノーマは、ジミー大西の妹のような顔つきで、ぱっとしない感じ。
その彼女が番組冒頭に
“Beside you’re too old.”
と言ってポワロのプライドをずたずたにしてしまう。
また執事のジョージもかなり良い味を出していた。
オリバー夫人はシャーリー・マクレーンのように派手になってきた(笑)
しかしドラマの後半では、原作の大どんでん返しを使ってない(あるいは使えない)のだ。
ハイビジョンの時代には、この手のトリックは難しいのだろう。
そのために、原作からずれていった。
おかげでノーマが○○することになる。
最後は無理矢理帳尻を合わせたが、かなり消化不良の感が残った。
日本人は江戸川乱歩から京極夏彦まで、後期アガサ・クリスティのような心理的推理小説を非常に好んでいるが、
多くのアメリカ人やカナダ人は、そんな小説を嫌っている。
そういう連中は原作より、ドラマの方が良かったと言っているようだ。
永遠のセルマ・リッター
映画を中心に趣味を語り尽くします!