野村芳太郎監督・脚色
出演:
渡辺勝次 渥美清
富田銀三 藤岡琢也
マーチ 田中邦衛
森沢刑事 有島一郎
腰石よし子 倍賞千恵子
八百橋ユキ 生田悦子
直木賞作家・結城昌治のクライムノベルを映画化した作品。
正直言って、映画の出来は、まあまあ。
当時、テレビで注目されはじめた、関西弁丸出しの藤岡琢也が、渥美清と実施的にW主演である。
でも脚本は、コミカルな渥美清の場面にウェイトを載せた方が良かった。
このキャスティングからして、犯罪映画というよりはコメディーなのだ。
そういう意味で、野村芳太郎を監督に持ってきたのも、間違っていた。
(藤岡の初の単独主演映画は1970年の『喜劇 がんばれ日本男児』。)
こんな作品の中で、とびきり輝いていたのが、倍賞千恵子だ。
寅さんのさくらとは全く違う、キュートな万引き役で出ている。
昔は、いろいろな役をこなしていたのだ。
当然彼女がヒロインかと思ったが、案外出番は少なかった。
それだけに見せ場見せ場で、しっかり目立っていた。
あと、生田悦子が若かったなあ。
この原作は1987年に、「女咲かせます」として再び松竹が森崎東監督で映画化している。
出演は松坂慶子、役所広司、田中邦衛ら。
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