「夏になると思い出すの」名曲「夏の思い出」みたいな出だしだが、メロディは近代的。何しろ天下のベンチャーズ・サウンドなのだから。
(因みにベンチャーズ・オリジナルEPのB面は「ビューティフル・サンデー」)作詞なかにし 礼 、編曲三木 たかし。
これは田中美智子(榊みちこ)の1976年7月デビュー曲だ。夏に失恋したことを暗くなく、かといってさっぱりしてるわけでもなく、後悔を思い出しているアイドルポップスだ。ケチの付けようがない。ひまわり君というのは初恋の相手だったのだ。
これほどのデビュー曲を用意してもらったのに、事務所の非力さか二曲目はレギュラーが決まった1年後の77年8月だった。
大学もあってなかなか仕事に時間を取れなかったが、1977年5月から始まったTBSの久世光彦テレビドラマ「ムー」に端役ながら出演する。これが大きな契機になった。
1977年8月に田中美智子の第2弾シングル「北へ向かって」が発売される。「青春旅行」というフジテレビの紀行番組の主題歌で、田中は番組出演もしたそうだ。
番組はどうであれ、この曲が田中美智子=榊みちこのベストと考える。作曲は三木たかしで作詞が岩谷時子である。曲も詞も最高だ。「北へ向かって北へ向かって旅をしよう」というサビが利いていて、大学生の時、夏は東北に旅行するものだと思っていたし二回実行した。
残念ながらジャケットの裏面を見ると、馬を連れているから本当は北海道観光が目的だったのだろう。
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