主演三船敏郎、監督黒澤明の傑作時代劇。

空っ風吹く宿屋町、ヤクザ同士の喧嘩に割り込んで、彼らの共倒れを図る浪人の活躍を描く。

もっとも好きなのは、最後の三十郎と丑虎一味が決闘するシーンで、
仲代達也、加東大介、羅生門綱五郎(ジャイアント馬場によく似たプロレスラー)、山茶花究が正面を向いて歩いているところだ。
格好いいし、マンガでもある。
じっさいテレビやアニメで真似されたことも多かったと思う。

とくに加東大介がいい。
日本映画の忘れられないシーンのひとつ。と言うか、日本ドラマ界のトラウマになっている。

「Gメン’75」オープニングの歩くシーンも有名だ。
しかしGメンは丹波さんにぴったり並んで歩いている。「用心棒」は並んでないのが恰好いい。

 

脚本は菊島隆三と黒澤明のオリジナル。
脚本(台詞)は大したことはないと思う。
というか、中期の黒沢作品は「脚本なんてどうでもいい。」と感じさせる、凄さがある。
俳優がどういう台詞を喋っていても、映画の骨格に影響しない。
三十郎が小平の女房を助けて、丑虎一味に見つかり拷問され、脱出する段は、
誰にだって先が読めて一旦だれるのであるが、
ラストの決闘シーンになるとそういうことも忘れて満足してしまう。

撮影は大映の宮川一夫
「羅生門」でも黒沢と組んでいるが、「用心棒」はもっとも脂が乗りきった時期だ。

音楽は佐藤勝。
現代の映画館でステレオや5.1chで聞いてみたかった。

 

最近、岡本喜八の「助太刀屋助六」(2001) を見た。
仲代達也も出てきたし、場面設定もそっくりだったが、映画は黒沢と比べるも無かった。

用心棒 1961 東宝

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用心棒 1961 東宝” への0件のフィードバック

  1. TBありがとうございました。
    リンクさせていただきました。
    クラシック映画がお好きなんですね。
    少し見せていただきました。
    気になる映画がたくさんありました。
    また遊びに伺います。

  2. rukorukoさん、是非またおいで下さい。
    最近の映画は苦手ですが、昔の作品についてはこれからもレビューを増やしていきます。
    よろしくお願いいたします。

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