メロドラマ風の連続(?)殺人劇。途中から登場する、エルキュール・ポワロがあっさり解決する。
今回、BSで放送されなかったが、すでに本国では放送されており、日本でも吹き替え済だと思われる。原作を未読だったので、早速読んでみた。
大富豪ゴードン・クロードが戦時中に死亡し、莫大な遺産を若き未亡人が相続した。戦後、後ろ盾としてのゴードンを失った弁護士や医師らクロード家の人々は、まとまった金の必要に迫られ窮地に立たされていた。“あの未亡人さえいなければ”一族の思いが憎しみへと変わった時・・・戦争が生んだ心の闇をポアロが暴く。(ハヤカワ文庫)
これを見ると「犬神家の一族」かと思われる。
金に困ったからと言って、すぐ計画殺人を思いつくのかと思っていたら実際、事件もその方向に進んでいった。
犯人が誰かはクリスティ・ファンなら見え見えだ。元気で無邪気な主人公リン・マーチモントがラストであっさり心変わりするのも、いつものことである。
原作がどうであれ、出来は脚本次第である。
ドラマ化にあたっては、デビッド・ハンター役をどれだけ魅力的に演ずるかがポイント。
写真を見る限り、チョイ悪ハンター役のエリオット・コーワンはなかなか二枚目のようだ。
リン役以外には、アイルランド系美人が演ずる薄幸の未亡人ロザリーン役も気になる。BBCの写真を見る限り、凄い美人である。
「配役的には」なかなか楽しめそうだ。
準レギュラーであるスペンス警視がドラマに役名そのまま(リチャード・ホープ演ずる)で出ている。スペンス役は、この人に固定するかもしれない。
有名どころでは、アデラ・マーチモント役でジャニー・アガター(「鷲は舞い降りた」で可哀想なヒロイン、他に「チャイルドプレイ2」など)が出ている。