教育者・下村湖人の傑作子供向け小説を巨匠清水宏が映画化した。
子供の頃途中まで読んだんだけど、いま見ると結構大人向けである。
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次郎は非常に複雑な家庭環境で育ち、乳母から母の実家へ、
さらに実家が没落すると祖父の家へ移される。
祖父の家で母子は再会するが、その後すぐ母は亡くなる。
次郎は再び実家の酒屋に呼び戻される。
そこには後妻お芳が来ていた。
次郎はなかなかお芳になつけない。
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あちこちを転々とさせられ、その中で次郎がぐれずに一歩ずつ成長する様を描いてる。
原作は5巻まであったと思うが、映画は2巻部分までに相当するのではないだろうか。
賀原夏子は昭和28年当時からこういう役が多かったのか。
士族意識にかぶれた、意地悪ばあさんだ。
それもねちねちと来る。
没落してからは、いっそう嫌みっぽくなった。
花井蘭子は子供になじめない母親役を好演。
死ぬ間際になって次郎と心が結ばれる。
この人は美人ではないのだが、良い演技をして、心に残る。
木暮実千代は本来おいしい役だが、脚本が悪くて、さほど目立なかった。
もう少し、時間を与えてあげたら、良かったのにと思う。
2巻を一本の映画にまとめるのは難しかったのだろう。
池内淳子が初恋の女性として出てくる。
のちの池内と声のイメージは変っていなかった。
しかし顔は断然若く美しい。
この数年後、新東宝の怪獣映画に出るのかと思うと複雑な気がする。
望月優子も人の良い、苦労人の役が、ぴったりはまっていた。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD24564/index.html
賀原夏子(本田家祖母、次郎に何かにつけ厳しく当たる。)
龍崎一郎(俊亮、優しいお父さん)
花井蘭子 (民子、厳しい母親、体が弱い。)
望月優子 (次郎の乳母・お浜)
木暮実千代 (後妻お芳)
大沢幸治 (次郎(小学生時代)主人公。)
市毛勝之 (次郎(中学生時代))
中山正二 (朝倉先生)
池内淳子(次郎の幼なじみの姉、初恋の人)
監督 : 清水宏
原作 : 下村湖人
脚色 : 清水宏
撮影 : 鈴木博
音楽 : 斎藤一郎
永遠のセルマ・リッター
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