Synopsis:
軍の核実験で誤って被曝したマニング中佐(大佐と訳されているが原語は中佐を意味)は全身火傷で死の淵にいた。担当医師はリンドストームとクルター医官である。身内はおらず、婚約者キャロルだけが一人で病院に詰めている。ところが翌日になると意識は戻らないが何故か火傷が治っていた。医師団は原子物理学者を招いて原因を探る。
軍の核実験で誤って被曝したマニング中佐(大佐と訳されているが原語は中佐を意味)は全身火傷で死の淵にいた。担当医師はリンドストームとクルター医官である。身内はおらず、婚約者キャロルだけが一人で病院に詰めている。ところが翌日になると意識は戻らないが何故か火傷が治っていた。医師団は原子物理学者を招いて原因を探る。
そうしている内に、マニングも医師団も消えてしまう。キャロルは狐につままれるが、諦めず米軍基地内に移送されたことを突き止める。
そこで事実をリンドストームに教えられる。マニングの体細胞が巨大化を始めているのだ。寝室に行くとマニングの身長は5mになっていた。しかも毎日、身長は伸び続けている。マニングに病室は狭くて、サーカスのテントを生活空間のために調達した。
そこで事実をリンドストームに教えられる。マニングの体細胞が巨大化を始めているのだ。寝室に行くとマニングの身長は5mになっていた。しかも毎日、身長は伸び続けている。マニングに病室は狭くて、サーカスのテントを生活空間のために調達した。
マニングはその頃から胸の痛みを訴える。リンドストームによると心臓の細胞だけはかなり再生速度が遅いため、心臓に負担がかかり過ぎてあと僅かの寿命だと言う。
体長15mを過ぎる頃、マニングは次第に精神を病み、遂にはキャロルの言葉も聞かなくなった。そして基地から脱走を図り、町に現れ人々をパニックに陥れる。
ちょうどその時にクルターから動物実験成功の報がもたらされる。しかもホルモン分泌を抑えることにより小型することも立証された。元の生活に戻せるかも知れない!リンドストームとキャロルらは、マニングを何とか説得しようとするが…。
これは問題映画だ。広島長崎を知る日本人としては笑って済ませる問題ではない。
しかし当時の一般アメリカ人は、放射能による主な被害を火傷だと思っていた節がある。火傷の描写は、まるでどこかの国のドキュメンタリーを見ているかのようだった。
巨大化したままマニングを長生きさせる気かと思ったら、確かに心臓細胞の分裂スピードは遅いため、心臓疾患を起こして死ぬ運命にあるようだ。
今でもこの問題は医学上の大問題で、心臓移植が困難であることから、IPS細胞による再生医療が研究されている。
おそらくキングコングのような戦前の巨大霊長類映画と、日本映画「ゴジラ」で核による突然変異種を扱ったことから、このアイデアが巨大化大好き監督バート・I・ゴードン(製作を兼ねる)に湧いて来たのだろう。それを実現することは優秀な撮影スタッフを用意すれば難しい問題でなかった。とは言え合成中心の特撮はまったく下手だったが。街のミニチュアの概念がなかったのかな。
しかし日本では37年間上映されなかった。被曝者の反発を恐れてのことだろう。今ではアメリカ人も本当の核の恐ろしさをよく知っているから、多少緩和されたと思えるが、それでもこのDVDは黙って出してしまいましたという感じがする。
何か憎めないところもある。巨大化してスキンヘッドになったグレン・ランガンの目が意外と可愛らしいのだ。
しかし誰が悪いんだと言われれば、アメリカが核爆発なんて起こすから。あるいは何も考えず実験場に飛び出したマニングの不注意としか言いようがない。軍人なら軍に忠誠を誓っているのだから、文句を言わずに軍医の言うことを聞いて人体実験になるのがお国のためだぞ。
監督 バート・I・ゴードン
製作 マーク・ハンナ 、 バート・I・ゴードン
撮影 ジョゼフ・バイロック (後に「タワーリングインフェルノ」でアカデミー撮影賞受賞)
音楽 アルバート・グラッサー
製作 マーク・ハンナ 、 バート・I・ゴードン
撮影 ジョゼフ・バイロック (後に「タワーリングインフェルノ」でアカデミー撮影賞受賞)
音楽 アルバート・グラッサー
出演
グレン・ランガン (マニング中佐 )
キャシー・ダウンズ (婚約者キャロル )
ウィリアム・ハドソン (リンドストーム医師 )
ジェームズ・シー (ハロック大佐)
ラリー・ソー (クルター医官)
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