2004年01月23日(金)
No.118
監督 侯孝賢
製作 徐国良
脚本 呉念眞 / 朱天文
撮影 李屏賓
配役
ワン・ジンウエン(ワン)
シン・シューフェン(ホン)
リー・ティエンルー(祖父)
リン・ヤン(父)
メイ・フアン(母)
ホウ・シャオシェン監督の87年の作品。
この作品では、すっかりホウ監督のカラーが完成した。
ワンは田舎の中三男子、ホンは中二の女の子、いつも登下校を共にする仲の良い二人。
やがてワンは台北で働きながら夜学へ通う道を選ぶ。
一年後ホンも後を追って台北へ。
ホンは洋裁店に仕事を見つける。
ホンが帰省する初めての夏休み、二人が土産を買っていたら、ワンのバイクを盗まれてしまう。
帰省できない・・・ショックを受けたワンはひとり海へ行き、警察のご厄介になる。
夜テレビを見てると鉱山の落盤事故が起きている。
ワンは父が事故に巻き込まれたときのことを思い出し、卒倒する。
ワンは故郷から戻って、着きっきりで看病してくれてワンも回復する。
翌夏、初めて二人で帰省する。
父親はストライキの相談をしていた。
停電になり祖父はろうそくと爆竹を間違えて爆発させた。
若者たちは、映画大会で自分の職場に対する、不平不満をぶつけていた。
台北に戻ると、ホンがプリント柄のおしゃれな服を仕立ててくれていた。
少し大きいようだ。
ワンに兵役通知が来た。
ホンはシャツを持ってきてくれたが、台北駅で電車が来る前に無言で帰っていった。
静かな映画だ。
ロングの絵が多く、効果音ぐらいはあるが、BGMは僅かしかない。
その中で田舎から出てきた二人の男女のプラトニックな青春が描かれる。
考えてみると、男の方が暗かった。
だから最後に振られる。
彼女は彼のことを、弟のように感じていたんだろう。