剥き出しの脳を持つ怪人が現れる有名SF。
科学者が宇宙人に拐われて彼らの星に連れて行かれるが、そこは攻撃に晒され滅亡に瀕していた・・・。
監督はジョゼフ・M・ニューマン
主演はジェフ・モロー、フェイス・ドマーグ、レックス・リーズン
色は汚いが、カラー映画。
 

あらすじ

キャル博士(レックス・リーズン)に届けられたカタログには見慣れない原子力用デバイスが並んでいた。博士は試しにテレタイプで機械を一台発注した。届いた機械を組み立てると、エクセター(ジェフ・モロー)という頭の長い男がスクリーン上に映し出され、自分の研究所へ来るように勧める。
翌朝、無人機がキャルを迎えに来る。搭乗すると無人機はジョージア州のある山中に着いた。そこにいたのはルース博士(フェイス・ドマーグ)だった。エクセターはメタルーナ星人で、ゼーゴン星と戦争をしているためウランが枯渇し、地球へウランに変わる原子力を求めて派遣されたという。
しかしメタルーナは敗戦間近となり帰還命令が出る。キャルとルースは脱出を図ったが、宇宙船に捕獲されメタルーナ星に連行される。
メタルーナがゼーゴンの核による空爆に遭ったため、メタルーナの指導者は地球を占領して移住しようと決心する。しかしゼーゴンの空襲により指導者は死亡したため、二人を連れて、エクセターは愛着が湧いていた地球へ亡命する決心をした。
だが、エクセターは重傷で死期が近いと分かり、地球の大気圏に入った後、キャルとルースを飛行機で脱出させ、自分は燃える宇宙船と海深く沈んでいく。

 

雑感

脳人間ミュータント(突然変異体)であり、頭の発達したメタルーナ星人の発育異常体だろう。出てきたのは二体だけ、出番は三回。全然目立ってないのだが、外見の異様さでポスターに登場していた。このおかげで大ヒットである。日本人でも怖かったという人が多い。

 
この映画の見所は、フェイス・ドマーグの出演だろう。彼女は映画「アビエイター」でハワード・ヒューズの愛人候補としてオーディションで勝った女の子だった。それがフェイス・ドマーグ。何年か付き合ったが別れて、他の映画会社に移籍し、早々に他の男と結婚した。実はヒューズと彼女の間には肉体関係はなかったらしい。「マイ・フェア・レディ」のイライザのように田舎娘を一人前にするつもりだったのだ。
ドマーグがロバート・ミッチャムと共演したフィルムノワール「ゼロへの逃避行」は佳作だったが、すでに子供がいて宣伝より家庭に戻りたかったフェイスとヒューズの間で不協和音が鳴り始め、彼女はユニバーサルに籍を移す。
そうして撮ったのがこの映画だ。
彼女はどんなSF映画であれ、観客が喜んでくれさえすればいいという考え方の人だった。
これ以後もSF映画に挑戦し続けた。

 

 

スタッフ・キャスト

監督 ジョゼフ・M・ニューマン
製作 ウィリアム・アランド
原作 レイモンド・F・ジョーンズ
脚色 フランクリン・コーエン 、 エドワード・G・オキャラガン
撮影 クリフォード・スタイン
音楽監修 ジョセフ・ガーシェンソン
特撮 デビッド・ホースリー、クリフォード・スタイン
特殊効果 クレオ・ベイカー

 

配役
宇宙人エクセター   ジェフ・モロー
ルース・アダムス博士   フェイス・ドマーグ
キャル・ミーチャム博士  レックス・リーズン
助手ブラック     ランス・フーラー
カールソン    ラッセル・ジョンソン
ウィルソン      ロバート・ニコルス

 

 

宇宙水爆戦 This Island Earth 1955 ユニバーサル映画 脳人間ミュータント現る

投稿ナビゲーション