(△)ギャングたちが突然、南仏の平凡な家庭を襲う。妻と娘を人質に取られた夫はギャングの言いなりになると見せかけて逆襲を開始する。
製作はロベール・ドルフマン、リチャード・マシスンの原作をシモン・ウィンセルベルクとアルベール・シモナンが脚色し、「007/危機一発」のテレンス・ヤングが監督したサスペンス・アクション映画。
撮影はジャン・ラビエでカラー映画。
主演のチャールズ・ブロンソン、リヴ・ウルマン。
共演はジェームズ・メイソン、ジル・アイアランド、ジャン・トパール、ミシェル・コンスタンタン。
雑感
日本では、フランスより遅れて1971年の公開だ。
「夜の訪問者」と聞くと、この映画よりも小川順子の歌謡曲を思い出す。よく口ずさんでいた。
編集が最初のフランス版ではなく、アメリカで編集し直した版を観たので、終わり方がかなり強引だ。
こんな事件を起こして、これだけで済むのかなあ。
スウェーデンの大女優であり、妻役のリブ・ウルマンの単独主演にした方が良かったと思う。
最初はおどおどしているだけだったが、最後は娘を守るためかなりワイルドに演技していたから。
娘ミシェルがかなり大きいのは彼女の連れ子であるせいだ。
カタンガ役ジャン・トパールがクレイジーで性的指向も変態だったので、大佐役のジェームズ・メイスンはかなり良い人に見えた。
キャスト
チャールズ・ブロンソン ジョー・マーティン
リヴ・ウルマン 妻ファビアンヌ
ジェームズ・メイソン ロス大佐
ジル・アイアランド モイラ
ジャン・トパール 傭兵カタンガ
ミシェル・コンスタンタン ホワイティ
ルイジ・ピスティリ ファウスト
ヤニック・ドリュール 娘ミシェル
スタッフ
製作 ロベール・ドルフマン
監督 テレンス・ヤング
脚色 アルベール・シモナン、シモン・ウィンセルベルク
原作 リチャード・マシスン
撮影 ジャン・ラビエ
音楽 ミシェル・マーニュ
ストーリー
南仏の港町が舞台。ジョーは裕福な観光客相手にトレジャー・ボートの操縦をして、妻ファビアンヌと娘ミシェールと一緒に暮らしていた。
夏の夜、ホワイティという男がやって来て、銃を持ってジョーの船で密輸品を運べと命令する。朝鮮戦争で、ジョーは上官を殴って軍事法廷で裁かれ、刑に服していた。ロス大佐は彼を見込んで脱走するが、警察官が殺され、ジョーは一人だけ逃げてこれまで名を変えて生きていた。ロス大佐たちは七年間もの間、刑期を延長させられたのだ。
ホワイティと乱闘となり、ジョーは殺してしまう。妻に告白し、二人で死体を海に投げ棄てた。ところが、ロスと傭兵上がりのカタンガ、ファウストが自宅で待っていた・・・。
ファビアンヌを人質にされて、ジョーはカタンガを乗せて出航する。カタンガの話によると、沖にトルコの船が停泊して、麻薬取引をする手筈だという。ジョーは、海上でカタンガを倒して睡眠薬を注射する。そして、学校からキャンプに行っている娘ミシェールの安否を確認に行った。
しかし、娘はロスによって誘拐されていた。その頃、ファウストがロスの情婦で現金を運んできたモイラを出迎えに行っていた。ジョーは、ファウストを倒して、モイラを人里離れた山小屋に監禁した。ジョーは、ロスにそこでモイラとファビアンヌ母子の交換を提案する。
しかし、血の気の多いカタンガが機関銃を連射して、味方のロスの腹を撃ち抜いた。ジョーは、医者を呼ぶため、モイラを連れて病院へ行く。町は革命記念日で賑わい、交通渋滞していた。
山小屋でロスは出血多量で亡くなる。カタンガは、ファビアンヌ母子に迫る。その時、ジョーが到着する。銃を持ったカタンガは、麻薬取引を再開するため、母子二人を人質にしてトルコ船の停泊していた沖に向かう。カタンガの隙を狙い、ジョーは救難信号弾をカタンガに撃ち込む。ついにカダンガは、火だるまになって海の中に沈んだ。ジョー一家は港に帰った。警官が車に張り付いていたが、駐車禁止で6ヶ月はぶち込むと息巻いていた。ジョーは、たった6ヶ月と笑って去って行った。