本間千代子、舟木一夫の青春映画第一作。(ちなみに第2作は海外旅行自由化記念映画「夢のハワイで盆踊り」)

主役は、かつて「ひばり児童合唱団」から童謡歌手としてデビューし、東映児童劇団に移籍後にはトップアイドルになった本間千代子
ヒロインの相手役は、当時各映画会社から引っ張りだこだった歌手舟木一夫。前年の大映映画「高校三年生」にも出演したが、姿美千子や倉石功、高田美和が主演で、舟木は芸能界デビューしたばかりだったので脇役だった。

 

 

 

あらすじ

 

こっちの方が大映映画「高校三年生」より、よほど高校三年生らしい学園映画だった。

芸妓との交際したために教師がPTAから解任運動を起こされるが、それに学生たちが反発するというあらすじで、作風が石坂洋次郎っぽいが原作は富島健夫である。

 

 

雑感

 

東映は若者映画に縁遠かったので、それまで青春映画と言えば美空ひばり・高倉健コンビ作品だったが、テレビ時代に至ってようやく学園ものに進出する。ヒロインは健康的な本間千代子でぴったりだったが、相手役がいない。東映ニューフェースは1961年坂口祐三郎(赤影)、62年小林稔侍、63年堀田真三(hottashinzo.com)と時代劇か任侠劇要員を採用していたので、青春劇には使えない。そこで歌謡御三家から舟木一夫を起用することになる。
舟木はコロムビア専属で人気者だったから、東映としては映画に出演して頂く立場。そこで熱血教師役に千葉真一、ヒロインの母親役に高峰三枝子、校長に明石潮、祖母岡村文子に病院長は佐野周二と、豪華共演者を集めた。ちなみに舟木の姉役は、水戸黄門に出演していたおしんさんこと宮園純子である。

 

何より本間千代子の魅力が爆発した映画であった。提灯ブルマの体操服姿だけでなく、プレイガールのような宮園との入浴シーンもあって、マニアにはたまらない。

ちなみにマチャアキこと堺正章も当時舟木と同じホリプロに所属して、バーターで大映「高校三年生」に共演していたが、東映でも共演している。ただ、東映の方が台詞が多くなっていた。東映時代劇に良く出ていた父親堺駿二の「親の七光り」なのだろう。

スタッフ・キャスト

 

監督 鷹森立一
原作 富島健夫
脚色 池田一朗 、 山本英明
企画 原伸光
撮影 藤井静
音楽 菊池俊輔

 

配役
佐藤洋 舟木一夫
久保知恵子 本間千代子
久保キヨ子 高峰三枝子
矢吹誠 千葉真一
幸奴 宮園純子
渡辺和子 新井茂子
田中彰 堺正章
高野剛太郎 佐野周二
古田校長 明石潮

 

君たちがいて僕がいた 1964.5.23 東映 – 舟木一夫・本間千代子の記念すべき青春映画第一弾 –

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