ウルトラマンの「ジラース、ジラース」の二階堂教授役(1968)も有名だ。
しかしリアルタイムで見ていてトラウマになったのはマグマ大使39話「怪獣グラニア ただ今出現」矢澤隊員役(1968)。
途中の回から登場してセミレギュラーだったのだが、39話では薬物中毒のためにエヘヘと笑ってばかりの白痴になってしまったマモル少年(江木俊夫)を一晩介抱して解毒してあげる。
それだけなら良い話で済むのだが、その直後敵に娘を攫われ囮に使われて自らも捕まってしまう。その上、爆発直前の水爆と一緒に閉じ込められる。
絶体絶命のピンチに、縄を解いてたった一人で水盤の起爆装置を外そうとする。起爆装置は何とか外して水爆爆発の危機から逃れるが、起爆装置自体が爆発して矢澤隊員だけは死んでしまう。
たった30分の間にこれだけの内容をてんこ盛りにされて、なおかつ肝心の怪獣グラニアはまた来週と云うという伝説回だ。矢澤隊員は人類の救世主とすり込まれてしまった。ご冥福をお祈りする。
マグマ大使は人間モドキと言い、何故か日光に出てくる海坊主と言い、トラウマになる話が多すぎる。
念のため申し上げるが、灰地順は特撮専門俳優でなく、戦後の独立映画や独立演劇で活躍した演劇人です。
俳優 灰地順 1926.10.14-2018.1.12