ブライアン・シンガー監督が長編2作目で、アカデミー脚本賞を取った作品。クライムストーリーだが、事件の目撃者から捜査官が供述を取りながら真相を推理する、わずか2時間をほぼリアルタイムで追いかけていく。もちろん、最後のどんでん返しが用意されている。
LAの港に停泊している外国船で銃撃戦と火災があり、27人もの人間が焼けこげて死んでいた。現場には目撃者が一人。目撃者の証言から捜査官は謎の黒幕カイザー・ソゼの存在を知る。一体彼が何者なのか、何が目的だったのか?捜査官は一つの推理を巡らせるが、、、
目撃者の語りと回想シーンだけで構成されているドラマで、アクションらしいものはあまりない。しかし、画面に釘付けになることは確か。犯人は、二通り考えられるのだが、そのどちらが正解かとなると、なかなか判らないだろう。意外なところにヒントは隠されていた(笑)
IMDBじゃ異常に評価が高いが、僕は5点中、3.9点というところか。後からよく考えてみると粗もあるので、その分だけ点数を少し引いておく。ただ、さっと観るのであれば、十分楽しめると思う。この96年は、ファーゴとか、デッドマンウォーキング、セブンと、アメリカは犯罪関係の秀作映画が目白押しだった。
ユージュアル・サスペクト (The Usual Suspect,1996, USA)