フランス発のちょっとコミカルなスパイ映画。
あらすじ
第二次世界大戦前夜、小説家志望のオジェは幼なじみの映画女優ヴィヴィアンヌに呼び出される。
彼女は、誤って人を殺したため、死体を始末してほしいと懇願する。
彼女に惚れているオジェは快諾するが、運転中に事故を起こし、警察に逮捕される。
オジェの服役中ドイツ軍が侵攻してパリは陥落し、人々はボルドーに逃げる。
また、オジェは囚人仲間のラウルも脱走してボルドーへ向かい、途中で原子核物理学者のコポルスキ教授、美人助手のカミーユと一緒になる。
彼らは原爆製造に欠かせない減速材の重水を持っていた。
ナチスのスパイも原爆には興味津々でボルドーに集結しつつあった。
ボルドーでオジェたちはボーフォール内務大臣とその愛人におさまっていたヴィヴィアンヌに再会。
ヴィヴィアンヌの伝でコポルスキ教授の海外逃亡の許可を得ようと運動するが、ボーフォールは逆にナチスとの講和条約の材料に重水を利用しようとして教授を拘束する。
ヴィヴィアンヌは、殺人を犯した事実をボーフォールに知られ、捨てられてしまう。
オジェはヴィヴィアンヌとともに逃げるか、コポルスキ教授の脱出を手助けするかで究極の選択を迫られる。
キャスト
監督 ジャン=ポール・ラプノー
脚本 ジャン=ポール・ラプノー 、 パトリック・モディアノ
出演
グレゴリーデランジェール(オジェ)
イザベル・アジャーニ(女優)
ヴィルジニー・ルドワイヤン(助手)
イヴァン・アタル(ラウル)
ピーター・コヨーテ(ナチス)
ジャン=マルク・ステーレ(教授)
ジェラール・ドパルデユ(内務大臣)
雑感
なかなか小粋な映画だった。
アジャーニは馬鹿なだけの女優役だが、出番が多いのが救い。
ヒロインは新しい世代のヴィルジニー・ルドワイヤンだった。
映画「8人の女たち」のときは、まだ青臭そうだったが、いまやインテリ美人役はぴったりだ。
ポスト・イザベル・ユペールだろう。
逆に言えば、アジャーニの得意とする役は無理だ。
実話に基づいているそうだが、どこからどこまでがそうなのか、全然わからない。
古いハリウッドタイプの映画だという人もいるが、そうは思わない。
フランス映画らしいと思った。