世界初のトーキーによるミュージカル作品であり、MGMミュージカルの第1作である。第2回アカデミー賞作品賞を、トーキー映画として初めて受賞した。監督はハリー・ボーモン、主演はベッシー・ラブチャールズ・キング
サイレントの残渣が残るのは、場面転換を字幕で表現するあたりだ。

 

 

 

 

あらすじ

 
シンガー・ソング・ライターのエディは、ザンフィールド座の新しい舞台「ブロードウェイ・メロディー」で歌を唄うことになり、ハンク姉妹を招いてザンフィールド座の一員に加える。エディは妹クィーニイを見て心を奪われてしまった。クィーニイは、姉ハンクがエディに夢中なこと知っているから、自分の気持ちを表に出せない。

舞台のクィーニィはたちまち人気者となり、ジャックという紳士に関心を持たれる。エディを忘れるため遊び歩くクィニィを、姉のハンクはクィニイの将来を心配して意見をしたが、かえってクィニイを拗らせる。

ある夜、クィニィがジャックの世話になり彼のマンションに住むと聞いたエディは、ハンクの前でクィニィを激しく責めると、飛び出してしまった。その時、姉のハンクはエディとクィニイとが互いに愛していながら自分に気を遣っていることを知る。
エディは、クィニイを取り戻しに乗り込む。エディはジャックに殴られたが、クィニィは取り戻すことができた。
ハネムーンから帰って来た2人の幸福そうな様子を見てハンクは身を引く決心をしてドサまわりの旅に出る。

 

 

雑感

 
今から見ると、退屈な作品かもしれない。演技やダンスも超一流とは思えない。まだ舞台芸人やサイレント俳優が優位を保っていた時代だ。
しかし大恐慌に突入した暗い時代に、賑やかなミュージカルは大衆に支持された。その結果、映画の果てしない可能性を感じさせ、アカデミー作品賞を受賞する。
バックステージ・ミュージカル映画としても最初のものであり、のちに幾多の模倣版を生む。
楽曲では「そして牧師もやってきた」が楽しい。主な曲の作詞は、のちの名プロデューサー、アーサー・フリードが担当している。
妹役として後の大スタア、アニタ・ペイジが主演級で出演している。

 

 

 

スタッフ・キャスト

 
監督 ハリー・ボーモン
原作 エドモンド・グールディング
脚色 サラ・Y・メイソン
台詞 ノーマン・ヒューストン 、 ジェームズ・グリースン
撮影 ジョン・アーノルド
音楽 ナシオ・ハーブ・ブラウン
 

配役
姉ハンク   ベッシー・ラブ
妹クィニー   アニタ・ペイジ
歌手エディー  チャールズ・キング
バーニー叔父   ジェッド・プラウティー
ジャック   ケネス・トンプソン
 

 

ブロードウェイ・メロディー Broadway Melody 1929 MGM 初のミュージカル映画

投稿ナビゲーション