ナタリー・ポートマンが大胆演技でアカデミー主演女優賞を受賞した作品。でも見ていて気分は良くない。
監督はダーレン・アロノフスキー、共演はヴァンサン・カッセル、ウィノナ・ライダー。
あらすじ
バレリーナの夢を果たせなかった母親の期待を一身に受けたニナは、ベテランのベスや並み居るライバルたちを退けて新シーズンのプリマバレリーナの地位を勝ち取り、「白鳥の湖」を踊ることになる。しかし演出家から黒鳥の表現力が弱いと指摘され悩む。さらに自分の代役に入ったリリーが、自分の地位を狙っていると疑心暗鬼になる。初日が近付き、母と喧嘩したニナはリリーに誘われるままにクラブへ行き、そこで麻薬を飲まされて男たちに誘われるがままにされる。ハッと気づくとリリーと自宅のベッドで愛し合っている。
翌日、遅い時間に目覚めて練習に遅刻してしまう。リリーに尋ねると、昨日の夜のことは幻想だったと言う。
舞台初日、体調を崩したニナだったが、強行出場した。しかし途中でミスをする。黒鳥に扮するため楽屋に戻ると、そこには黒鳥に扮したリリーがいた。かっとしてもみ合いとなり、ニナはリリーを刺してしまう。そして何気ない顔で黒鳥に扮して舞台に立つ。黒鳥は素晴らしい演技で、万雷の拍手を受ける。ところが楽屋に戻ると隠したはずの死体がなく、自分の脇腹から出血していた。リリーを刺したのは幻想だったのだ。それでも幕が降りるまで踊り続けなければならない。
雑感
タフなバレエシーンは吹き替えである。簡単なシーンは、ポートマンが幼少期にバレエをレッスンしてたので、自分で演じている。
麻薬で幻想と現実がゴッチャになるのは、アロノフスキーのよく使う手法だ。
今敏のアニメ「パーフェクト・ブルー」と類似しているが、アロノフスキーは今敏の生前会ってリメイク権を買い取っている。
スタッフ・キャスト
監督 ダーレン・アロノフスキー
脚本 マーク・ヘイマン、アンドレス・ハインツ、ジョン・J・マクローリン
原案 アンドレス・ハインツ
製作 スコット・フランクリン、マイク・メダヴォイ、アーノルド・メッサー、ブライアン・オリヴァー
配役
ニナ・セイヤーズ ナタリー・ポートマン
トマ・ルロイ ヴァンサン・カッセル
代役リリー ミラ・クニス
エリカ(ニナの母) バーバラ・ハーシー
先輩プリマ、ベス・マッキンタイア ウィノナ・ライダー