フラフープは昔からある遊びなのだが、1957年にアメリカのWham-O社によって売り出され世界的大ヒットし、翌1958(昭和33年)には日本にも輸入され子供たちの間で爆発的大ヒット製品となった。
なべ底景気から立ち直り岩戸景気に繋がる時期で、ちょうど皇太子御成婚ブーム(昭和34年4月10日)と重なり、何でもかんでもブームになった時代だ。

翌1959年1月には当時盛んに開かれていたフラフープ・コンテストをテーマにした「月は地球を廻ってる」という岡田眞澄主演の日活映画(上映時間46分)が公開されている。

そこに歌手女優声優中島そのみはヒロイン中村万寿子とコンテストで競い合う役で出演している。彼女は映画主題歌も担当していて、パンチのある声量でヒットさせた。

実はこの曲はカバーソングで、オリジナルは大スターであったテレサ・ブリュワーのものらしい。テレサ・ブリュワーは少し目が離れているが、ハスキーボイスで愛嬌のあったジャズ・ポップス歌手だ。
「らしい」というのは当時ジョージア・ギブスも歌っていて、ブリュワーはビルボード・チャート最高38位で、ギブスはビルボード最高32位まで上がったが、日本で発売されたのはテレサ・ブリュワーだけだったからである。

 

中島そのみはダッキーボイスが出せたため、東宝映画「お姐ちゃんトリオ」シリーズで人気者になったほかに、現存するテレビ用カラーアニメとしては最古の「もぐらのアバンチュール」(1958、日本テレビ)やフジテレビのアニメ「ちびっ子怪獣ヤダモン」(1967)に出演している。

フラフープ開発元のWham-O社はスーパーボールフリスビーも開発して現在も存在するカリフォルニアの発明メーカー。

フラフープソングのジャケットを使った中島のベストアルバムも発売されている。

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フラフープ・ソング 1959 中島そのみ

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