ゲイリー・マーシャル監督の女性映画。女性同士の長年に渡る友情を描いている。
アイリス・レイナー・ダートの同名小説をもとにしてメアリー・アグネス・ドナヒューが脚色した。
主演はベッド・ミドラーとバーバラ・ハーシー。共演はジョン・ハード。
雑感
主演ベット・ミドラーが歌った「愛は翼にのって」は1989年に全米ヒットチャート第1位に輝いて翌年に行われたグラミー賞を受賞した。
ゲイリー・マーシャル監督としてこの作品は失敗作に入る。
興行的には成功したが、大成功とまで行かなかった。主題歌以外は、もう忘れ去られた映画だろう。
割合早くヒラリー(バーバラ・ハーシー)の病気が判明するので、そこから亡くなるまで間があってラストの感動を生まなかったせいだと私は思っている。
もっとも製作にベッド・ミドラーの名が入っているように彼女の新曲の宣伝用映画と考えた方は良い。
共演にカンヌ映画祭2年連続女優賞受賞のバーバラ・ハーシーを連れてくる当たり、彼女の手腕だと思う。
キャスト
C・C・ブルーム ベット・ミドラー
ヒラリー・ウィットニー・エセックス バーバラ・ハーシー
ジョン・ピアース ジョン・ハード
リチャード・ミルスタイン スポルディング・グレイ
レオナ・ブルーム レイニー・カザン
マイケル・エセックス ジェームズ・リード
ヴィクトリア・エセックス グレース・ジョンストン
スタッフ
監督 ゲイリー・マーシャル
脚本 メアリー・アグネス・ドナヒュー
原作 アイリス・レイナー・ダート
製作 ベット・ミドラー、ボニー・ブルックハイマー・マーテル、マーガレット・ジェニングス・サウス
製作総指揮 テリー・シュワルツ
音楽 ジョルジュ・ドルリュー
撮影 ダンテ・スピノッティ
ストーリー
1957年、アトランティック・シティの海岸で迷子になったヒラリー・ホイットニーは、ユダヤ人のちびっ子歌手のCC・ブルームの歌唱力に魅せられてしまう。たまたま同じ年ということで二人は、仲良くなる。ヒラリーがサンフランシスコに帰っても、文通して友情を育む。
それから10年経った。CCは売れないクラブ歌手、一方のヒラリーはカリフォルニアで弁護士になっていた。ヒラリーは、自由のない家を飛び出してニューヨークにいるCCのアパートに転がり込み、二人の生活が始まる。
CCは演出家のジョンと出会い転機を迎える。彼のミュージカル劇団で主役を演じ、脚光を浴びた。ヒラリーもニューヨークの市民派弁護士として活躍する・・・。
ところが、CCが好意を抱いていた舞台演出家ジョンとヒラリーが寝てしまう。さらにヒラリーの父が倒れたため、彼女は実家に帰る。ブロードウェイのスターになったCCは結局ジョンと結婚し、ヒラリーは親の願いを入れて弁護士マイケルと結婚した。
キャリアを捨てて家庭に入ったヒラリーは、ブロードウェイで成功したCCに対する嫉妬から喧嘩別れしてしまう。その頃、CCはジョンと離婚して、精神的に参って落ち目になる。ヒラリーも、マイケルがしたため、離婚をする。彼女は妊娠していてマイケルに堕ろせと言われるが、シングルマザーへの道を選択をする。
ある日、近くのクラブにCCが来ることを知った妊婦のヒラリーは、CCに会い、かつての友情を復活させた。CCは舞台に復帰して、カムバックに成功させる。ヒラリーも女児を出産した。
数年後、ヒラリーが心筋症を発症する。CCのコンサートの日、ヒラリーが倒れた。
寿命を悟ったヒラリーは、海の見えるコテージで愛嬢ヴィクトリアをCCに託して息を引き取る。