B級西部劇スタアであったランドルフ・スコット主演・副製作のコロンビア・ウェスタン。
監督はロイ・ハギンス、製作ハリー・ジョー・ブラウン、共演はドナ・リードと若い頃のリー・マーヴィン。
テクニカラー作品。
あらすじ
南軍のマット小隊の任務はネバダで金の延べ棒を運ぶ北軍を倒し、金塊を強奪すること。金を奪ったは良いが、北軍兵士がなくなる直前に南軍は負けたという言葉が気になる。そこでピータースン上官に尋ねると、彼は知っていながら部下に強盗の真似をさせたのだ。血の気の早いロルフが途端にキレて射殺してしまう。このままではただの強盗として縛り首だ。小隊は生きて故郷に帰ることが目的となった。
ネバダは北軍の領土だから、自警団が組織され南軍狩りが激しく行われていた。マットは駅馬車を強奪して中に乗っていたカップルを人質にして、馬車を走らせるが、途中の検問で引っかかって、人質ごと民家に逃げ込む。そこには老人と息子を失った娘ハリス夫人がいた。自警団は依然、民家を取り巻いている。副官ロルフは長い間民家に閉じ込められて、イライラしてきた。そして人質の娘モリーに手を出す。マットはモリーを助けるが、ロルフはマットに食ってかかってくる。これにはマットも怒ったが、兵士は一人も失いたくないので我慢した。それでも隙を見て背後からマットを撃とうとするロルフ、それを見て見習い兵士のジェシーの銃口が火を吹いた。
ロルフを失い、数の均衡が崩れ、自警団は動き出した。それでも小隊が攻撃に耐えると、小屋に火をかけた。そのとき、急に周りが暗くなって突然大雨が降ってくる。馬も不安に駆られて暴れだすが、この辺特有のシャワーらしい。一旦マットらは暗闇に乗じて、民家から退却する。自警団は民家を調べたが、金塊らしき物は出てこなかった。実は民家のおばさんがスカートの下に隠していたのだ。大方の自警団は他の地に隠したのでないかと探しに行く。自警団の人数が減ったところでマットは再び戻ってきて、残りの自警団を血祭りに上げる。
金塊をハリス夫人に礼に取ってくれという。そしてモリーに必ず国に帰ったら、迎えに行くと言って経った。一方、親兄弟を失ったジェシーには民家のハリス夫人から、うちの後継に入ってくれないかと言われる。ジェシーも一旦帰隊したあと、ここに戻ると約束した。
雑感
一時間半ない作品だから、あまり内容はない。そのかわり、リー・マーヴィンがドナ・リードにいたずらするたびに、ランドルフ・スコットにボコられていた記憶がある。最後は背後からスコットを撃とうとするが、代わりに見習い兵士のジェイミーに銃弾を打ち込まれて死ぬ。お陰でラストの活劇に参加できず。
最後はハリス夫人はジェシーを養子にするつもりだろうか。ここまで逃げてくるうちに顔を見られているかもしれないから、大変そうだ。
スタッフ・キャスト
監督・脚本 ロイ・ハギンス
製作 ハリー・ジョー・ブラウン
アソシエイト・プロデューサー ランドルフ・スコット
撮影 チャールズ・ロートン・ジュニア
音楽監督 ミーシャ・バカライニコフ
配役
マット ランドルフ・スコット
モリー ドナ・リード
ロルフ リー・マービン
ジェイミー クロード・ジャーマン・ジュニア
キャス フランク・フェイレン
ピーターソン大佐 グレン・ランガン
ケンパー リチャード・デニング
ハリス夫人 ジャネット・ノーラン