アステア+ロジャーズ四度目の共演にして最高傑作の呼び声が高い作品。
今でもミュージカルの舞台として再演される。
監督はマーク・サンドリッチ、原作・脚本はドワイト・テイラー、音楽はアーヴィング・バーリンなど。
あらすじ
アメリカのタップダンサー、ジェリーは、ロンドンのプロデューサー、ホレスに招かれてショーに出演することとなり、ホテルにホレスと同宿する。
ジェリーは夜中に一人で歌って踊っていたが、下の部屋に泊まっていたデールは、寝巻き姿でうるさいと抗議する。それが二人の運命の出会いだった。
翌日ジェリーはデールが乗る馬車の御者に扮する。途中でにわか雨にあい、デールとジェリーは避難して、歌と踊りで互いに親密になる。
ホテルは帰るとデールはヴェニスのマッジから週末に遊びに来いと電報を受ける。そしてデールがマッジの夫の部屋を訪ねるとジェリーがいたので、彼女はジェリーが夫ホレスだと誤解して、悲嘆に暮れデザイナーのアルベルトとカトリック式で結婚する。
それを知ったマッジはホレスが夫婦喧嘩を始める。それで今までの行きさつが判ってジェリーはデールとゴンドラ遊びやカーニヴァルのお祭り騒ぎに行って、ピッコリーノを踊り狂った。
また彼女とアルベルドの結婚は、ホレースの召使ベイツが神父に変装して主宰したので無効だと判った。かくてデールはジュリーの生涯のパートナーとなった。
雑感
フレッド&ジンジャーのいつもの勘違い劇。
共演第一作「コンチネンタル」と変わらぬ面々が登場するが、こちらの方が各段に面白い。
理由は
- コメディアンの演技がかみ合ったこと
- ジンジャー・ロジャーズの演技が格段に上手くなったこと
- ジンジャーのダンスもフレッドについて行けるぐらい達者になったこと
が挙げられる。
ミュージカル曲の中では、アーヴィング・バーリン作詞作曲の「チーク・トゥ・チーク」がとくに有名。
スタッフ・キャスト
監督 マーク・サンドリッチ
製作 パンドロ・S・バーマン
原作 ドワイト・テイラー
脚本 ドワイト・テイラー 、 アラン・スコット
撮影 デイヴィッド・エーベル
音楽 アーヴィング・バーリン 、 マックス・スタイナー
配役
ジェリー フレッド・アステア
モデルのデイル ジンジャー・ロジャース
興業主ホレス エドワード・エヴァレット・ホートン
妻マッジ ヘレン・ブロデリック
デザイナーのアルベルト エリック・ローズ
召使ベイツ エリック・ブローア